FIFAのインファンティーノ会長 photo/Getty Images
異例の強硬姿勢
FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長が打ち出したワールドカップの商業化構想に対し、欧州サッカー界が強く反発している。英『Daily Mail』は、UEFA加盟国がワールドカップのボイコットも視野に入れた緊急協議を行う予定だと報じた。
発端となったのは、FIFAがワールドカップなどの商業事業を運営する新会社「FIFA Forward Enterprise(FFE)」を設立し、その少数株式を民間投資家へ売却する構想だ。FIFAは引き続き競技運営やルール策定などの権限は保持すると説明しているが、この計画にはJPモルガンが関与し、投資家にはジョシュア・クシュナー氏らの名前も取り沙汰されている。
この構想に対し、UEFAは即座に声明を発表。「これはフットボール統治機関が決して越えてはならない一線だ。フットボールの魂と統治は売買される資産ではない。誰が利益を得るのか透明性もない。フットボールはFIFAが売れるものではない」と厳しく批判した。
『Daily Mail』によれば、UEFA加盟国は今週中にもオンラインで緊急会議を開き、インファンティーノ会長の構想への対抗策を協議する予定だという。その選択肢の一つとして、将来的なワールドカップへの不参加、いわゆるボイコット案も議題に上る見込みとされている。仮に実現すれば、世界王者スペインをはじめ、イングランドやフランスなど欧州の強豪国が大会から姿を消す可能性もある。
インファンティーノ会長は「商業的価値を世界中の加盟協会へより公平に還元することが目的だ」と主張し、新会社によって今後4年間で100億ドルを超える育成資金を世界へ配分できるとしている。一方で、UEFAは競技そのものの価値や統治のあり方が損なわれることを危惧しており、両者の対立はさらに激しさを増している。

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