元手234万円から、資産5億円突破。しかし、その華々しい数字の裏側には、105円の総菜パンを3分割して食べた極貧の学生時代や、新婚早々、夫の奨学金など総額約1,000万円を全額肩代わりするという、驚愕(きょうがく)のバックボーンがありました。

投資家・ちょる子さんの「不屈の投資家マインド」が形成された原体験に迫ります。


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ちょる子さんプロフィール

元手234万円から資産5億円へ。1日100円生活が育てた「1円を拾う」投資家マインド:ママ投資家・ちょる子さんインタビュー前編
2児の母。外資系製薬会社の医薬情報担当者(MR)を経て独立。現在はPR支援事業を営みつつ、大型株を主軸とした「逆張りスイングトレード」で資産を拡大中。2026年現在は資産5億円を突破。X: ちょる子 Instagram: ちょる子 著書:『 ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資 』 (2026年5月20日発売予定/ダイヤモンド社/1,870円(税込))

元手234万円から資産5億円へ。1日100円生活が育てた「1円を拾う」投資家マインド:ママ投資家・ちょる子さんインタビュー前編
 

セーラームーン好きから薬剤師を目指す。「手に職」が教えた自立の原点

トウシル:初の著書『ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資』を拝読しましたが、とにかくエピソードが強烈すぎて驚きの連続でした…! まずは、ちょる子さんがどんなお子さんだったのか、からお伺いします!


ちょる子さん:実は私、セーラームーンの作者・武内直子先生に猛烈に憧れていたんです。絵を描くのが得意で、好きなことを仕事にするかっこいい女性になりたかったんですよ。


トウシル:幼い頃は漫画家を目指していたんですか?


ちょる子さん:はい。しかし母からは、現実的な自立を厳しく説かれていました。母自身が税理士であることもあり「女の子こそ手に職をつけなさい。資格さえあれば、一生食いっぱぐれることはないから」と。


 その母がセーラームーン好きの私を「武内直子先生だって薬剤師の資格を持ちながら漫画を描いて当てたのよ」とうまく誘導しまして(笑)。それで薬剤師を目指すことになったんです。


トウシル:お母様、誘導がうますぎますね(笑)。ご家庭の教育方針はどのような感じだったのでしょうか。


ちょる子さん:今思えば、教育方針は独特だったかもしれません。

親は共働きで忙しかったんですけど、お小遣いや誕生日プレゼントをもらったことがほとんどなくて。


トウシル:え!? お小遣いなしですか?


ちょる子さん:はい。クリスマスプレゼントもありません。「欲しいものがあるなら、自分でなんとかしなさい」という方針が徹底されていました。この時に育った「誰も頼れない。自分でつかみ取るしかない」という飢餓感が、今の投資家としての私の核になっている気がします。


105円のパンを3食に。生活費ゼロの学生時代が鍛えたお金の感覚

トウシル:薬剤師になるためには大学で6年間学ぶ必要がありますよね。その間の学生生活はどのようなものだったのでしょうか。お小遣いなしということは、もしかして…?


ちょる子さん:お察しの通り、学費こそ親が出してくれましたが、生活費は1円も仕送りなしです。おしゃれも遊びもしたい盛りですが、とにかくお金がありません。そうなると、削れるのは食費しかないんですよね。


トウシル:削る、といっても限界があると思いますが…。


ちょる子さん:当時105円だった総菜パンを1個買って、それを朝、昼、晩の3回に分けて食べていました。1日の食費を100円ちょっとに抑えるんです。8枚切りの食パンを1枚食べて水でおなかを膨らませたりもしましたが、すぐおなかすいちゃいました。一番腹持ちが良かったのはコンビニのツナマヨおにぎりでしたね。


 ディズニーシーでアルバイトをしていた時期は、社食の小ライスが60円、漬物食べ放題が30円だったので、たくあんを山盛りにして、ラー油をかけておかずにし、ライスを食べてカロリーを摂取していました。


 あと、電気代を浮かすために、友達5人の家をローテーションで泊まり歩いたりもしていました。あまり褒められた話じゃないですけど(笑)。


トウシル:徹底していますね。親御さんに助けを求めなかったんですか?


ちょる子さん:全く。言っても無駄ですしね。しかし、この極貧生活のおかげで「自分の人生の責任は自分で負う」という感覚が完全に出来上がりました。

このたくましさが、投資の世界で生き残るための基礎体力になったんだと思います。


「なめるな」で夫の負債1,000万円を完済。窮地で発揮された突破力

トウシル:社会人になり、外資系の製薬会社に就職されてようやく安定されたかと思いますが、ご結婚後にまた大きな試練があったとお伺いしました。


ちょる子さん:結婚してすぐ、夫が適応障害で退職することになったんです。それだけでも大変なのですが、お金回りを精査してみたら、車のローンや奨学金、さらには同僚との付き合いで買った高級時計のローンまで積み重なって、返済額が合計で約1,000万円にもなっていました。


トウシル:1,000万円! 新婚早々、それは目の前が真っ暗になりそうです。


ちょる子さん:でも私「全額私が立て替えて返すから、全部清算してゼロからやり直そう」って決めて、一気に払ったんですよ。


トウシル:男前すぎます! なぜそこまでスパッと決断できたのでしょうか。


ちょる子さん:とにかく彼を解放してあげたかったのと、「金利を払い続けることの無駄」が我慢ならなかったんです。「お金で解決できるなら、私がなんとかすればいい。なめるな!」という気持ちでしたね(笑)。


 この時に「圧倒的な当事者意識を持てば、どんな窮地も突破できる」と確信しました。

この時の度胸が、後のハイリスクな投資局面で「ここで引いちゃダメだ」と自分を支える柱になった気がします。


震災直後、240万円で買ったディズニー株が1,584万円に。投資の威力を知った日

トウシル:そもそもちょる子さんが投資に触れたきっかけは何だったのでしょうか。


ちょる子さん:最初は2011年です。父に誘われて、オリエンタルランド(4661)の株を240万円分購入しました。当時は東日本大震災の直後で、ディズニーランドもクローズ。日本中が悲壮感に包まれていて「大丈夫なんだろうか、この国は」という不安の中で買いに行ったのを覚えています。


トウシル:震災直後のディズニー株。今思えば最高のタイミングですが、当時は勇気がいりましたよね。


ちょる子さん:全く知識も戦略もなかったので、恐怖心はなかったんですよね。それに、父が「株は買ったら売るな」というスタンスの投資家だったので、私も買ったまま放置していたんです。ところが、2018年にふと確認してみたら、1,584万円まで増えていたんですよ。


トウシル:240万円が7年で1,500万円超え!


ちょる子さん:本当に驚きました。ちょうど消費税増税の話も出始めていたので、一度利益を確定させるために売却しました。このときに「寝かせておくだけでお金がこれほど増えるのか」という株式投資の威力を実感したことが、本格的な勉強への入り口になりましたね。この成功体験があったからこそ、ただ貯金し続けるだけのマインドを卒業できたんだと思います。


1円も1ポイントも無駄にしない。資産5億円でも変わらないお金の哲学

トウシル:1,500万円もの利益を手にしても、そこからぜいたくに走らなかったのがちょる子さんのすごいところですよね。普通、ちょっと良いバッグを買おうとか思っちゃいそうです。


ちょる子さん:むしろ逆でしたね。ちょうどその頃、テレビで「シングルマザーでお子さん3人を育てながら1,000万円ためた」という方を見て、「彼女にできるなら、私にできないはずがない!」と猛烈に節約に燃えていたんです。当時はブックオフに通い詰めて、節約本を片っ端から立ち読みしていました(笑)。


トウシル:そこでも独学! 具体的にまねした手法はあるんですか?


ちょる子さん:いろいろ試しましたが、一番良かったのは「2,000円クリアファイル家計簿」ですね。1日の予算を2,000円に設定して、クリアファイルに入れて管理するんです。

これを徹底することで、自分のお金の流れを完全に掌握できるようになりました。


トウシル:1,000万円という目標の根拠は何だったのでしょうか? 欲しいものがあったわけではなさそうですが…。


ちょる子さん:実は両親にも同じことを聞かれたんですよ。「1,000万円ためてどうするの?」って。その時、ふと口から出たのが「ドバイの不動産が欲しい」だったんです。


トウシル:ドバイ! また極端なところに行きましたね(笑)。


ちょる子さん:当時「タックスヘイブン(租税回避地)」という言葉を知って、税金がかからない仕組みがあるらしいぞ、と。この頃の私はもう、根っこが「お得大好き」になってたんですよね。人よりちょっとお得、かかるはずのものがかからない、という状況に猛烈に惹かれていました。


トウシル:節約も投資も、ベースは「得したい、損したくない」なんですね。


ちょる子さん:そうです。だから資産が億を突破した今でも、ロイヤルホストの20%オフクーポンは絶対使いますし、自治体の助成金も徹底的に調べます。今は 東京都の公式アプリ (2027年4月1日まで)をダウンロードし本人確認するだけで1万1,000円分ポイントがもらえるので、もちろんすぐ申請しました。


トウシル:億を稼いでも、1万円単位の情報を拾いに行く。その姿勢に驚きます。


ちょる子さん:よく「たかが1万円でしょ」と言う人がいますけど、「1万円で何ができると思っていらっしゃるんですか?」と聞きたいです! 入金力を高める基礎は、まずは徹底的に支出を削って、お金がたまる土台を整えることですよ。1円、1ポイントであろうと無駄にしないメンタルこそが億への近道といっても過言ではありません。


トウシル:まずは土台づくりから、ということですね。その土台がいかにして5億円の資産を築き上げたのかとても気になります! 後編でぜひ億ママへの道筋を教えてください!


▼後編はこちら

令和のブラックマンデーで5,000万円を損切り。資産5億円投資家が学んだ「負け方」のルール:投資家・ちょる子さんインタビュー後編


(トウシル編集チーム)

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