16日の米FOMCや18日の日銀金融政策会合の結果次第では、株式市場は短期的に一段の調整も想定されます。ただし、株価が低迷しやすい9月相場の通過をにらむならば、連休明け以降はリバウンドを探る局面になるとも考えられます。
アナリスト評価◎の割安高配当株TOP15
コード 銘柄名 現在値 配当利回り コンセンサス
レーティング 移動平均線
乖離率 月間
騰落率 3659 ネクソン 3070.0 15.28 3.5 17.74 1.59 3964 オークネット 1251.0 6.55 4.0 ▲9.98 ▲15.19 7278 エクセディ 5810.0 6.02 3.5 ▲3.12 ▲5.83 2815 アリアケジャパン 5250.0 5.71 3.7 ▲0.25 ▲2.96 8871 ゴールドクレスト 3140.0 5.10 3.5 ▲4.31 ▲4.70 3231 野村不動産ホールディングス 902.0 4.97 3.6 ▲2.71 ▲1.84 8252 丸井グループ 2852.5 4.75 3.8 ▲2.26 ▲3.89 2127 日本M&Aセンターホールディングス 627.9 4.72 3.5 ▲4.39 ▲6.59 2154 オープンアップグループ 1923.0 4.71 4.2 ▲2.77 ▲5.50 6436 アマノ 3875.0 4.69 4.0 1.37 ▲0.03 4028 石原産業 2880.0 4.51 3.5 ▲3.84 ▲7.40 5110 住友ゴム工業 1996.5 4.49 3.9 ▲10.61 ▲16.73 3612 ワールド 1562.0 4.48 4.0 ▲2.59 ▲4.17 2181 パーソルホールディングス 284.1 4.47 3.5 5.36 ▲1.32 4208 UBE 3380.0 4.47 3.5 1.32 ▲7.50 ※データは2026年9月11日時点。単位は配当利回りと月間騰落率、移動平均線乖離率は%。配当利回りは予想、移動平均線乖離率の基準は13週移動平均線。▲はマイナス
※コンセンサスレーティング…アナリストによる5段階投資判断(5:強気、4:やや強気、3:中立、2:やや弱気、1:弱気)の平均スコア。数字が大きいほどアナリストの評価が高い。
※移動平均線乖離(かいり)率…株価が移動平均線(一定期間の終値の平均値を結んだグラフ)からどれだけ離れているかを表した指標。この数値がマイナスならば、移動平均線よりも現在の株価が安いということになる。
表は、長期投資に適した銘柄の高配当利回りランキングと位置付けられます。
9月11日時点での高配当利回り銘柄において、一定の規模(時価総額1,000億円以上)、ファンダメンタルズ(コンセンサスレーティング3.5以上)、テクニカル(13週移動平均線からの乖離率20%以下)などを楽天証券の「スーパースクリーナー」を使ってスクリーニングしたものとなっています。配当利回りはアナリストコンセンサスを用いています。
なお、上場市場は各社ともにプライム市場となっています。
原油相場の上昇や長期金利上昇で日経平均は軟化
8月14日終値~9月11日終値までの日経平均株価(225種)は6.8%の下落となりました。
期間中前半は、一時連日の急落となる場面がありました。
また、国内長期金利が約30年ぶり、米30年債利回りが約19年ぶりの高水準まで上昇したことなどもハイテク株を中心とした売り材料になりました。ウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長がジャクソンホール会合でタカ派姿勢を示し、9月初めには一段安となる場面もありました。
半導体関連株への押し目買いでいったん切り返す場面も見られましたが、期間中後半にかけては再度下げ幅を広げる動きとなりました。フーシ派による港湾都市モカの制圧、イランによる弾道ミサイルの生産再開などが報じられ、中東情勢の緊迫化が一段と強まる形になったことが嫌気されました。原油先物相場は一時1バレル104ドル台後半まで上昇しています。
こうした中、ランキングTOP15も売りが優勢で、上昇は1銘柄にとどまりました。日経平均株価のみならず東証株価指数(TOPIX)も大きく下落するなど、株式市場全般で売りが優勢となった結果です。
上昇したのはネクソン(3659)で、特別配当実施に伴う配当利回りの急上昇が引き続き評価材料とされました。
一方、住友ゴム工業(5110)、オークネット(3964)が2ケタ後半の大幅な下落となりました。住友ゴム工業は原油高によるマイナス影響が大きいとされるタイヤセクターに属し、中東情勢悪化による原油相場の上昇がストレートに悪材料視されました。
オークネットは、9月2日を基準日として株主に対する特別優待の実施を8月4日に発表していますが、その権利落ちの影響が強まる形となりました。
大幅増配発表のネクソンがランキングトップに
今回、新規にランクインしたのは、ネクソン、オークネット、ゴールドクレスト(8871)、石原産業(4028)、住友ゴム工業、UBE(4208)の6銘柄。除外となったのは、グンゼ(3002)、オンワードホールディングス(8016)、ホンダ(本田技研工業:7267)、いすゞ自動車(7202)、ベルシステム24ホールディングス(6183)、上組(9364)でした。
ネクソンは8月13日に9月末の特別配当実施を発表しており、これが反映される状況となっています。特別配当金は415円であり、6月末、12月末の配当金を合わせた年間配当金は475円、従来計画60円から大幅増配となっています。ちなみに、これは一過性のものと考えられ、9月権利落ち後は、実質的に利回りは大きく低下することになります。
オークネットは、8月4日に発表した大幅増配が反映されたこと、株価が大きく下落したことで利回り水準が上昇しました。ゴールドクレストは国内証券が投資判断を格上げ、コンセンサスレーティングが基準に達しました。その他3銘柄は、相対的に株価下落が大きかったことで、ランクインする形となっています。
一方、除外となったグンゼは国内証券が投資判断を格下げしたことで、コンセンサスレーティングが基準未達となりました。オンワードHDは株価下落で時価総額が基準割れとなっています。他の4銘柄は相対的に株価下落が限定的にとどまったことで、利回りランキングから外れました。
アナリストコンセンサスと会社計画の配当予想で乖離が大きい(0.2ポイント以上の開き)銘柄は、住友ゴム工業とUBEが挙げられます。
会社計画をベースとした配当利回りは、住友ゴム工業が4.21%、UBEが4.73%となります。住友ゴム工業はコンセンサス利回りの方が高く、UBEは会社計画ベースの利回りが高い状況です。
住友ゴム工業は上半期決算時に営業利益予想を下方修正しており、コンセンサス予想はやや高い印象です。一方、UBEは第1四半期好決算を発表しており、コンセンサス予想が低すぎるとみられます。
金融政策イベントや大型連休通過後はリバウンドを探る局面にも
短期的には、米国時間16日に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と、18日発表の日銀金融政策決定会合の結果が注目されます。日米ともに0.25%の利上げが決定される公算ですが、それぞれ年内の追加利上げも視野に入る状況になると考えられ、株式市場にとってはネガティブ要因と捉えられるものと考えます。
特に日本は、決定会合直後からシルバーウイークに入るため、様子見ムードも強まりそうです。
一方、日米ともに株価パフォーマンスがさえないとされる9月相場の通過をにらむならば、連休明け以降はリバウンドを探る局面に差し掛かっていくとも捉えられます。その際は、AI投資抑制への機運も強まりつつある中、高配当利回り銘柄などのバリュー株に対し、権利落ち後の押し目買いに注目したいところです。
(佐藤 勝己)

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