鉄道建設・運輸施設整備支援機構は2026年6月1日、北海道新幹線・青函トンネル前後の共用走行区間(明かり区間)の高速化に向け、高速走行試験を実施すると発表しました。JR東日本から鉄道建設・運輸施設整備支援機構に譲渡されたE2系新幹線が試験車両として再デビューします。
新青森と新函館北斗を結ぶ北海道新幹線(新青森~新函館北斗)には現在、新幹線と貨物列車が線路を共用して走る区間があり、通常時は新幹線の走行速度を落として運行されています(青函トンネル内は160km/h、トンネル前後の明かり区間は140km/h)。
この速度制限を解消することが望まれており、JR北海道はこれまでも、貨物列車の運行が少ないゴールデンウィークやお盆期間などに、営業列車を用いてトンネル内で260km/hで走行する試験を行ってきました。
今後はトンネル部分(約54km)に加え、その前後にある地上の「明かり区間」を含めた約82kmで、2028年度にもゴールデンウィークやお盆期間などに260km/h運転の実現を目指します。これにより、所要時間は合計で現行より14分短縮できる見込みです。
明かり区間の高速化に向けた走行試験は、6月2日(火)から11月26日(木)までの約20日間を予定。北海道新幹線営業終了後の夜間に実施するとしています。走行本数は1日1往復程度となります。
走行速度は160km~260kmで、低速度から開始し、段階的に速度を上げて設備の確認を行うとしています。走行車両はE2系およびH5系。2本以上の新幹線が同時に走行することはありません。
走行試験で使用されるE2系は、元々はJR東日本に所属しており、現役時代はJ66編成と呼ばれていました。2022年に「鉄道開業150年」「新幹線YEAR2022」の一環で200系カラーに変更。
鉄道・運輸機構は昨年4月、「乗りものニュース」の取材に対し、譲受したE2系を青函トンネル前後の明かり区間の高速化に向けた走行試験で用いることを明らかにしていました。
ちなみに、青函トンネルは1988年に開通した日本最長の鉄道トンネルです。当初から新幹線を走行させることを想定して建設されており、列車が走行する「本坑」のほか、換気や排水、保守作業を担う「先進導坑」と「作業坑」で構成。延長は54kmにおよびます。

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