(大石邦彦アンカーマン)
あすから9月です。国はこれまで企業に対して、従業員の残業時間は原則「月45時間以内に抑えること」としてきた一律の指導をあすから見直します。

ルール変更で残業時間は増えるのでしょうか。まず、注意が必要なんですけれども、これまでの労働時間や残業時間のルールというのは、一切変わりません。そこのルール変更ではないんですね。変わるのは、あくまでも労働基準監督署の指導のあり方なんですよね。

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残業時間は法律で月45時間というのが上限で、企業側と労働者側が合意すれば、月100時間未満と決められているんですが、労働基準監督署はこうした企業にも一律で指導を行っていました。

こうした中、9月、つまりあすからはこれを改め、労働者の健康を確保するための措置をしているのかどうか、ここに重点を置いて指導をするとしています。時間ではなくて健康、こちらが中心だということなんです。

見直しはなぜ行われた?

理由としては、一部の企業や労働者から「労働時間を増やしたい」「もっと働きたい」という声が上がったからということです。

こうした声を受けて、高市総理は労働時間の規制の緩和の検討を、厚労省などに指示しました。高市総理は今年2月の演説の中で「成長のスイッチを押して押して押して押して押しまくります」という風に話したんです。

9月から働き方が変わる!? 国は「月45時間以内」としてきた残業時間の指導をあすから見直し 人手不足を解消したい狙いも?
CBC

ブレーキとなる人手不足を、労働時間を増やすことで解消したいという狙いがここからも透けて見えてくるんですが、では労働者は労働時間を増やしたいのでしょうか。

子育て世代を中心に「残業代がないと家計が厳しい」

厚生労働省のデータを見ていると、労働時間を「増やしたい」と答えた人は10%、全体の1割なんです。「このままでいい」が60%、「減らしたい」が30%なんです。

今日、名古屋の街でも皆さんに聞いてみたのですが、「どんどん働きたい」といった人はまさに1割程度で、“ワークライフバランスを重視している”人が多いように感じました。

ただ「労働時間を増やしたい」という人に理由を聞くと、「たくさん稼ぎたい」、「残業代がないと家計が厳しい」ということで、物価高の中、労働時間を増やしてでも暮らしを楽にしたいと感じている人たちが、子育て世代を中心に多いようです。

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人材確保には残業時間が長いことがマイナスにも…

では、労働時間を増やしたら人手不足は解消するのか。「希望の年収でも応募・入社をためらうのはなぜ?」という質問(エフペリ「Career Reveal」調べ)に対して、回答の1位が「実際の残業時間が長いから」と、これが6割なんです。残業には、結構抵抗感があるんです。

人材確保という意味では残業時間が長いことは、マイナスに働くこともあるということになります。

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「心身の健康を保てる無理のない働き方」が理想

では労働者が大事にしている働き方とは一体どんなものなのでしょうか。40代の働く女性300人に聞きました(GLAM調べ)。最も多いのは「心身の健康を保てる無理のない働き方」66.3%、次いで「家庭・プライベートと両立できる時間の柔軟さ」56.3%なんです。時期に合わせた配慮、自由さは必要です。

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こうやって見ますと、過度な労働によって、体そして家庭を損ないたくないというのが本音のようです。今回のルールの見直しで、労働時間がなし崩し的に破られないように、注意深く見ていく必要があります。国の成長には国民の健康は欠かせません。

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