圧倒的なコミュニケーション能力と頭の回転の速さ。
可愛らしいルックスと芸人のノリで人気に
1982年1月28日生まれの村上は、現在34歳。アイドルとしては年配の部類に属するが、その人気は衰えるどころか現在進行形でうなぎのぼりだ。そんな村上がジャニーズ事務所に入所したのは1996年。当時中学3年生だった村上は、友人から「オーディションを受けろ」と勧められたことがきっかけで、学校の友人と一緒に履歴書を送った。
オーディションの現場には、今でも名コンビとして仲の良い横山裕がいたことで知られている。いまでも、横山は村上のことを「ヒナ」「ヒナちゃん」、村上は横山を「ヨコ」と呼び合う仲だ。
ちなみに、「ヒナちゃん」というあだ名の由来は、目が雛形あきこに似ているから。たしかに、女子もうらやむような、くっきりのまん丸な目が印象的である。
関西のジュニアなのに、東京でも有名だった
さて、無事にオーディションに合格した村上は、横山、渋谷すばるらとともに、関西ジャニーズJr.の初期メンバーとして活動をスタート。
事務所に入所してすぐ、村上は関西ローカルのバラエティ番組に多数出演するようになる。関西ジャニーズJr.でありながら、1998年から放映された『8時だJ』(テレビ朝日)などの番組にも出演していたため、関東の人間にもよく知られた存在だった。
当時、タッキーや松本潤、二宮和也、櫻井翔らが人気を博していたなかで、やはり関西のJr.という立場は異端扱いされてしまうこともあった。常にお笑いキャラを演じさせられたり、東京のJr.よりも面白いことをしなくてはならないという三枚目ポジションを与えられながら、村上は実力をつけていく。
『8時だJ』で司会を勤めたヒロミが、村上、横山、渋谷の3人組を「三馬鹿」と名付けて可愛がったように、関ジャニ∞の年長組は常に3人セットで切磋琢磨してきた歴史がある。とくに村上は、3人のあいだの潤滑油のような役割を果たしてきた。
現在では名MCに。いずれはタモリにも?
その後もバラエティ番組を中心に、歌とダンス以外の才能も開花させていった村上。以前はツッコミの際に共演者の頭をバシバシと叩くクセがあったが、クレームなどもあったのだろうか、ここ最近ではマツコに軽い猫パンチを食らわす程度に落ち着いている。ますます好感度もアップするだろう。
現在では、レギュラー番組を10本抱える売れっ子アイドルへと登りつめた村上だが、かれのバラエティでの魅力といえば、なんといっても共演者が誰であれ臆さずに絡んでいく姿勢だろう。瞬時に状況を読み取り、適切な役割を果たす姿には頭が下がる。
誰と共演させても不安を感じさせない安定感は、かつて渋谷や横山など、Jr.のあいだを取り持ってきた経験から身についたのかもしれない。方向性は違うものの、この性質は、さながらタモリを彷彿とさせはしないだろうか?
今後もますます露出が増えそう
さて、彼をよく知らない者にとって、村上は「うるさい三枚目ジャニーズ」に見えるかもしれない。
本業の関ジャニ∞のライブでも見せる腰の低さ、ファンだけでなく関係者やスタッフへの気遣いも一流とあって、今後ますます「ポスト中居正広」としての期待が高まっていくはずだ。
(野中すふれ)