情報セキュリティソリューションの開発・販売を手がける株式会社カスペルスキーは4日、公式ブログに「Androidアプリが密かにやっていること」という記事を投稿、Androidアプリの動作などについての注意点を掲載している。

 

同社の調査機関であるKaspersky Lab調べでは、Android OSのデバイスを使っているユーザーは、月平均12個のアプリをインストールし、10個のアプリをアンインストール。

結果、毎月2個ずつ増えることになり、平均では66個のアプリがスマホやタブレットに入っている状態になっている。

 

Kaspersky Security Network(KSN)のデータでは、Androidアプリの96%は勝手に起動し、83%は連絡先、メッセージ、通話履歴、保存されているファイルなどの重要データにアクセスが可能となっている。インストールされているアプリが過多になっていて、しかもアプリが勝手に動作するとなると、ユーザーは、アプリの動きを管理しきれなくなっている状態だと同社は指摘。

 

さらに、今回、メジャーなアプリ66個について動作チェックのテストを行ったところ、80%の54個が自動で動作し、全く使用していないのに1日あたり22MBのデータを消費していることが明らかになった。

 

このような動作に対しては、「アプリの権限」からアプリのアクセスできるデータを調整する必要があるが、一つ一つのアプリに対して設定を調整しているユーザーは全体の40%にとどまっている。

 

同社では、必要のないインストールを控え、使わなくなったアプリをまめに削除してアプリの数を絞ったほうが良いとしている。

また、アプリのバージョンはアップデートにより最新版を保ち、アプリの権限設定を調整し、セキュリティアプリの導入も一つの方法だとしている。

インターネットを利用するデバイスのOSは、Windowsを抜いてAndroidがトップに立ったというニュースも流れたばかり。利用者が増えればそれだけ脆弱性をついた攻撃などの標的にもされやすいので、ユーザーは今以上にセキュリティに対する意識を高めることが望ましい。