フジテレビの「韓流ゴリ押し・偏向」を抗議するフジテレビ抗議デモ主催者が、デモ活動で知り合った女性との交際を理由に活動終了することを表明した。

 8・21フジテレビ抗議デモ実行委員会代表「現地の人」は、19日付けの自身のブログ「現地に転がっている人」で、「もう知っている方も多いと思うけど...」というタイトルの記事をアップ。

「第一期としての自分の存在が続けば今後立ち上がる人々にとって最大の障害になること、また自分が攻撃対象になってこの運動自体が批判されることが予想される」と、その理由を説明した。

 加えて、デモ活動で知り合った女性と結婚を前提に付き合っていることを告白。その上で、「今まで色々な活動で男女間の問題が活動自体の障害になってしまった例を見たり聞いたりしているので、この様な事になった自分にはもう表舞台に立つことは許されない」としている。

 一方、抗議デモ実行委員会の公式ブログでは、「9・16花王抗議デモと9・17フジテレビ抗議デモが両方共無事に終わり、9月16日にフジテレビへの抗議文もきちんと渡し終えたことで自分達8・21の実行委員会としての役目は全て終わりました」と活動終了に至った経緯を説明しているが、「デモで彼女ができ、活動終了」という点だけが強調され、話題になっている。

 高岡蒼甫のTwitter騒動が勃発した当初、フジテレビの韓国ドラマ枠で放送されていた『製パン王キム・タック』は主演のユン・シユンと敵役のチュウォンのイケメンぶりをアピールするプロモーション戦略を採っていた。そのため、「韓流ゴリ押し」の典型例として嫌悪されることになった。

 しかし、『キム・タック』はイケメン俳優で終始したドラマではなかった。妻と部下の不義と戦う父親ク・イルチュン(チョン・グァンリョル)や、息子を引き離した正妻への復讐を企てるキム・ミスン(チョン・ミソン)ら「おじさん」「おばさん」の迫力がクローズアップされるドラマでもあった。

 韓国嫌いでもない限り、むしろ幅広い視聴者層が楽しめる内容となっていたこのドラマ。その意味で、結婚を前提に交際中という家庭人を志向するデモ主催者が活動を終了することは、主張とは裏腹に「韓流ゴリ押し」批判層の偏りを物語るようで興味深いところだが......。
(文=林田力)



【関連記事】
『マンガ嫌韓流』の作者・山野車輪がお台場の「嫌韓デモ」に首をかしげる理由とは
突然何が起こった!? 高岡蒼甫、ブログでTwitter発言を謝罪
「花王ショック再び!?」"高岡騒動"で懸念されるテレビ局のスポンサー離れ