ホテルってどこまで安全なんでしょう
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日本の旅館やホテルならともかく、海外旅行で泊まるホテルは、事前にいろいろ調べていたとしても、たどり着いてみると意外に設備が古かったり、怪しい(怪しく見える)繁華街のど真ん中だったり、変な風に見える人が出入りしていたり、長い廊下に誰も歩いていなかったりなどと、ちょっと不安になることがよくあると思います。

安全かどうか、なかなか判断できない世界各地のホテルですが、CIAの元諜報部員ドゥリュー・ドゥワイアが「安全のための9つのヒント」を記事として共有してくれています。
さて、どんな点に注意すればいいんでしょう。合わせて、我々一般人の場合を想定して考えてみたいと思います。
1.非常口を確認
元CIAエージェントに聞け!宿泊先のホテルで身を守る9つの知恵。


ホテルのドアの内側に、そのフロアの間取りと自分の部屋の位置を示す矢印、そして非常口の位置を書いたものが貼ってあることがあります。ホテルの部屋に入ったら、まずこれを確認すること、そしてその表示の紙が外せるものなら、常に身に着けていることを勧めています。

たしかに! 万が一の必要に備えて、実際に非常口までの導線を歩いてみるのも有効だと思います。それに、国によって、または宿泊施設のタイプによっては、非常口表示がわかりにくかったり、なかったり。
避難経路は必ず確認しておきましょう。スパイなら、窓をけ破って飛び出しても大丈夫というのは、映画の世界だけの話のようです。
2.1階と最上階を避ける
例えば日本のアパートに住む女性なら、やっぱり1階を避けたりします。そうです。1階は外から簡単に部屋に侵入できる場合が多いので、避けたほうがいいんです。

でも、最上階というと、眺望が美しかったり、比較的静かだったりと、快適なフロアという印象もあります。
ドゥリューは、最上階は戦略のオプションを立てにくいといといいます。たぶんこれは、プロのスパイにとって本格的な作戦を遂行するには向いていないということだと思われます。

であれば、とりあえず、1階は避けましょう。でも、最上階なら一般人にとっては大丈夫じゃないでしょうか。せっかくなら、美しい町並みと旅先の空を楽しみたいです。
3.不在でも「Do Not Disturb」を
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「Do Not Disturb」のカードを、外側のドアノブにかけておけば、部屋のクリーニングのスタッフが入ってきません。
出かけるまで、「Do Not Disturb」をかけておく場合が多いと思います。ドゥリューによれば、不在の時でもこのカードをかけておいたほうがいいとのこと。

確かに、誰かが中にいるかもしれないということで、犯罪者は侵入にくくなりそう。でも、毎日これではシーツやタオルの交換をしてもらえないですよね。ということで、このヒントは部屋の中に貴重品をどうしても置いておかなければならない場合に有効だと思います。たとえば、セーフティボックスには入らない美術品、楽器などを部屋に置く場合には、シーツやタオルのことはあきらめてでも、部屋には誰も入れないほうがいいかもしれません。




4.部屋はいつでも盗聴されている
部屋はいつでも盗聴されていると思え! そして、常にラジオかテレビをつけておけというアドバイスです。

もしあなたが、国家機密にかかわる活動をしているのなら、もしかしたらの盗聴にも注意したほうがいいかもしれませんが、観光旅行なら、特に問題はなさそうです。
5.カーテンは常に開けっ放しにしない
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部屋にいる時も、出かけているときも、カーテンは常に閉めておくと安全とのこと。中にいる人物の様子がわからなければ、侵入しようという気にならないでしょうし、不在の際にも、中をのぞかれて物色されることはないですよね。

これは、日本人の常識程度で対応しておけばよさそうです。朝、カーテンを開けて空気を入れ替えて、レースのカーテンで視線を隠し、暗くなれば中が見えやすくなるのできちんとカーテンを閉める。
これで十分です。このくらいなら、日本にいる時の常識ですから、特に気を付けなくてもいいと思います。
6.出かける時はライトをつけっぱなし
ライトをつけっぱなしにしておけば、部屋に誰かがいる可能性があるので、侵入者が訪れるリスクが低くなるということです。確かにその通り。部屋のライトをつけておいても、なんの損もないのですから、これは実行してもいいと思います。
7.瞬時撤退のために貴重品をまとめる
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今回の9つのアドバイスの中で、一番感心したのがこれです。
ホテルの部屋に着くと、荷物を開けて、パスポートはデスクの上に、財布はバッグの中に、携帯はベッドサイドにと、いざという時に必要なものが、あっちこっちに散らばっていることがよくあるんです。

ドゥリューはそのための小さなバッグを用意しておくことを勧めています。部屋からの速やかな避難が必要な時に、もたもたしていたら命にかかわることも。ひとつのバッグにまとめて、寝るときにはベッドサイドに置いておきたいですね。



8.振動検知アラームでドアを見張る
振動検知アラームは、あまりなじみがなかったのですが、日本でもドアノブ用のものが2000円位で売られています。誰かが外側からドアノブに手をかけると、アラームが鳴り響くというもので、もともとは一人暮らしの人向けのようです。

確かに安全だとは思うのですが、夜中に部屋を間違ったひとがドアノブに触っても、アラームが鳴ってしまうので、これはどうかなと思いました。でも、どうしても心配で眠れない人には、有効かもしれませんね。
9.懐中電灯をベッドサイドに
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日本ではほとんど停電はありませんが、国によっては電力の供給が不安定だったりします。夜停電していたら、ちょっとお手洗いにいくにしても、真っ暗では危険。やっぱり懐中電灯またはスマホのライトが絶対に必要です。不意の停電に慌てないためにも、手の届くところに置いておきたいです。

というわけで、「考えすぎじゃないの」と感じるものもありましたが、リスクを最低限にするには有効なヒントばかりでした。あとは、実際に訪れる地域の状況や、ホテルの安全対策状況などを考慮して、どこまで注意するのかは自分で決めなければいけないということですね。

次の旅行のヒントになったでしょうか。非常口を事前に目で確かめることと、いざという時に持ち出す貴重品をまとめておくことは、常に実行しておきたいと思いました。

[9 Travel Safety Tips from a Former CIA Agent]
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