頬のニキビは思春期だけでなく大人になってからもできやすく、長期化する傾向があります。
頬ニキビができると「ファンデーションがきれいにフィットしない」「悪目立ちする」など、鏡を見るたびに憂うつになってしまいますよね。くり返す頬ニキビを解決するために、以下の内容でくわしく解説します。
- 頬ニキビができる原因
- 頬ニキビの予防法
- 頬ニキビの治療法
頬ニキビは炎症を起こすとニキビ跡になりやすいため、ニキビを作らせない予防ケアと生活習慣の改善が大切になります。
まずは原因を取り除くことから始めていきましょう。
1.頬にニキビができる原因
大人の肌悩みに多い頬ニキビは、オイリー肌(脂性肌)だけでなく、すべての肌質に起こりえる肌トラブルです。
頬のニキビは過剰な皮脂分泌だけでなく、さまざまな要因が重なっている場合があります。ご自身の生活習慣と照らし合わせて、頬にニキビができる原因を作っていないかチェックしてみてくださいね。
1-1.メイクを落とせていない
メイクや化粧下地が残留すると、毛穴詰まりを起こしやすくなります。
毛穴が塞がると皮脂が分泌できず毛穴内部に溜まり、アクネ菌が増殖してニキビが発生します。
石けんで落とせるタイプのファンデーションを使用していても、皮脂崩れ防止下地や日焼け止めの種類によっては石けんでは落とせないものもあります。実際に「石けんで落とせます」と書いてあっても落ちにくい商品があるため、過信しないようにしましょう。
肌へのやさしさを求めて、マイルドな水溶性ジェルクレンジングやミルククレンジングの使用で、メイクや下地が残留している人もいます。
そのためメイク落としは、ファンデーション+下地の両方を考慮して選ぶことが必要です。
「長時間キープ」「皮脂崩れしにくい」タイプは、落としにくいアイテムと見極めて、洗浄力の高いクレンジングを選びましょう。
1-2.ホルモンバランス

「月経前になると頬にニキビができる」「頬ニキビが増える」という人はいませんか?女性ホルモンには2つのホルモンがあり、月経周期により増減をくり返しています。
エストロゲン(卵胞ホルモン) | 月経後から排卵期にかけて多く分泌されます。 コラーゲンを増やし、ハリやみずみずしさを与える美肌ホルモンです。 |
プロゲステロン(黄体ホルモン) | 排卵後から月経前にかけて多く分泌されます。 皮脂分泌が増え、ニキビができやすくなったり肌荒れを起こしやすくなったりします。 |
月経前に頬ニキビができる人は、ホルモンバランスによる影響の可能性があります。
1-3.乾燥
頬は顔の中でも皮脂分泌が少なく、乾燥しやすい場所です。ニキビとは関連性の低い場所と思われがちですが、乾燥状態の肌はニキビができやすくなります。
肌は乾燥していると察知すると、肌にうるおいを与えようと皮脂分泌が活発になります。「水分量<皮脂量」という、水分量よりも皮脂量が多いアンバランスな肌になり、ターンオーバーが乱れやすくなってしまいます。
蓄積した老化角質が毛穴に詰まりやすくなり、ニキビができる条件が揃ってしまうと考えられます。
1-4.枕カバーの汚れ

寝ている間の姿勢は上向きだけでなく、横向きやうつ伏せになる人もいますよね。
枕カバーは、肌の汗や皮脂、スキンケアの油分などが付着し、意外に汚れているものです。汚れた枕カバーは雑菌が繁殖しやすく、頬に触れることで肌荒れや頬ニキビの原因につながります。
1-5.手で触ることによる外部刺激
無意識に頬を触ってしまったり頬杖をついたりすると、手で触ることによる外部刺激や雑菌の付着によりニキビができやすくなります。
また、ニキビの個所が気になり「手で触る」「ニキビを潰す」などの外部刺激はニキビの悪化を招きます。
1-6.体の不調

疲れや寝不足など体の不調が原因で、頬にニキビができたり悪化することがあります。
特に寝不足やストレスからくる不調は、肌に現れやすく長期化しやすいため注意が必要です。自身の内面にも目を向けて、不調が生じたときは無理をせずに自分自身をいたわってあげましょう。
2.頬ニキビを予防するには
頬ニキビは、なるべくできる前に予防したいものですよね。頬は皮脂分泌が少ない個所のため、生活習慣やスキンケアで予防しやすい場所です。
頬ニキビの予防に効果的な5つの方法を以下にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
2-1.メイクはしっかり落とす

メイクが残留すると毛穴詰まりを起こしやすくなるため、しっかり落とすことが必要です。
メイクはファンデーションだけでなく、必ず下地も計算に入れて落としましょう。
クレンジングのポイントと注意点
落ちにくいファンデーションや皮脂崩れ防止下地を使用する人は、オイルクレンジングやバームクレンジングなどの洗浄力が高いものを使うのがおすすめです。
頬ニキビに避けたいアイテムは、温感クレンジングや油脂系が主成分のクレンジングオイルです。肌につけると温かみを感じる温感クレンジングは、グリセリンが高配合されています。
グリセリンや油脂系オイルは、アクネ菌のエサになりやすい成分のため、ニキビ肌の人は避けましょう。
2-2.肌にやさしい洗顔
頬ニキビの予防には、うるおいを保ち汚れが落とせるマイルドな洗顔料がおすすめです。しっかり泡立てた洗顔料を肌にのせたら泡の弾力を利用し、軽くなじませてサッと流しましょう。
メイク用品を清潔に保つ
メイク時に使用するスポンジやブラシが不衛生だと、頬ニキビができやすくなります。
スポンジは1回使った個所は使わないようにする、ブラシは1回使用したら汚れをオフして清潔に保つようにしてくださいね。
2-3.生活リズムを整える

起きる時間や寝る時間、食事の時間が不規則だと生活リズムが乱れてしまいます。
特に睡眠はニキビへの影響が大きいため、寝る時間や起きる時間だけでなく睡眠時間も確保することが大切です。
睡眠時に働く成長ホルモン
以前は、夜10時から翌2時の4時間が「肌のゴールデンタイム」といわれていましたが、実際は、入眠後3時間以降に成長ホルモンが分泌されるため「入眠3時間後が肌のゴールデンタイム」です。
0時に就寝する人は、3時以降に成長ホルモンが分泌されるということです。成長ホルモンは、肌の修復やターンオーバーをサポートする働きをする重要なホルモンです。
睡眠時間が4時間しかないと、成長ホルモンが十分に分泌されずニキビができやすい肌に傾きます。必要な睡眠時間は人により異なりますが、少なくても6時間以上は確保するようにしましょう。
自律神経を乱さない
乱れた生活やストレスは、自律神経の乱れにつながります。自律神経は、昼間活動するときに働く「交感神経」とリラックス時や寝ているときに働く「副交感神経」の2つでバランスを保っています。
寝不足が続いたときに、肌が脂っぽくなり頬にニキビができるのは、交感神経が優位になり皮脂量が増加するためです。
スイッチのオンとオフの切り替えがスムーズにできると、ストレスにも対抗しやすくなります。
2-4.バランスの良い食事を心がける

食生活は肌に反映されやすく、バランスの良い食事を心がけるとニキビ予防につながります。頬ニキビに効果的な食品や、ニキビができにくい食べ方を紹介します。
頬ニキビを予防する食品
肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外的刺激の影響を受け、ニキビができやすくなってしまいます。頬は皮脂量が少ない個所のため、乾燥によるバリア機能を強化する食べ物がおすすめです。
肌細胞や肌の保湿因子の元となるたんぱく質を意識して摂ると、乾燥を予防してすこやかな肌を目指せます。
また、ビタミンAは肌ダメージの軽減やターンオーバーをサポートする働きがあり、抗酸化作用に優れた栄養素です。ビタミンB群は、皮脂をコントロールする働きがあるため、皮脂の過剰分泌を抑制します。
それぞれの栄養素が含まれる食品は以下の通りです。
たんぱく質 | 肉、魚、豆類、卵、チーズ など |
ビタミンA | レバー、うなぎ、ほうれん草 など |
ビタミンB群 | マグロ、かつお、鶏肉、レバー、海苔、ブロッコリー など |
血糖値が上がりにくい食品取り入れる
血糖値が急激に上昇する「高GI」の食べ物は、ニキビ発生の関連性が高いといわれています。急激に血糖値が上がると、皮脂が過剰分泌されニキビにつながることが報告されています。
高GIの食品は避け、低GI食品を取り入れるとニキビ予防につながるため、下記の表をチェックしてみましょう。
主な食品のGI値
高GI 70以上 | 中GI 56~69 | 低GI 55以下 |
白米 うどん パン 餅 ジャム じゃがいも | 玄米 コーンフレーク パイナップル ぶどう さつまいも | そば パスタ りんご みかん 葉物野菜 きのこ ヨーグルト |
主食なら白米より玄米、うどんよりそばを食べることをおすすめします。
低GI食品の選び方は以下を参考にしてください。
- デンプン質の少ない野菜
- 食物繊維が多い食べ物
- 精製させていない穀物
食べる順番に気をつける
血糖値の上昇をゆるやかにするには、食べる順番にも気をつけることが大切です。
- 野菜類やサラダを食べる
- たんぱく質類や汁物を食べる
- 炭水化物を食べる
最初に野菜を食べるベジファーストを取り入れると、血糖値の上昇をゆるやかにすることができます。
同じものを食べても、ニキビ予防につながるため、ぜひ取り入れてみてください。
2-5.しっかり保湿する

頬ニキビの予防には、しっかり保湿することが大切です。ニキビができるからといって化粧水だけのお手入れや、保湿が不十分なスキンケアはニキビの悪化を招きます。
洗顔やクレンジングのあとは、何もつけていないときよりも水分が蒸発してしまうため、なるべく早く保湿しましょう。
肌の水分量は年齢とともに低下します。そのため、年齢が上がるごとにていねいなスキンケアをおこなうことをおすすめします。
- 化粧水は肌がうるおうまで2~3回重ねつけする
- 朝は乳液で整える
- 夜はクリームで保湿する
肌悩みに合わせた美容液やシートマスクを取り入れるのも◎。
月経前に頬にニキビができやすい人は、肌荒れ予防有効成分が配合されているスキンケアを使うとニキビ予防に効果的です。
主な肌荒れ予防有効成分
- グリチルリチン酸ジカリウム
- アラントイン
- トラネキサム酸
化粧水や乳液など、どれか1品に配合されているだけでも予防できるので、ぜひ取り入れてみてください。
2-6.寝具の清潔感を保つ
就寝中に頬に触れやすい枕カバーは、できれば2日に1回程度取り替えましょう。
枕カバーは柔らかなコットンタイプだと、肌あたりがやさしく吸水性にも優れているおすすめの素材です。
3.頬ニキビが治らない場合は皮膚科で治療
頬ニキビが治らない場合は皮膚科で治療して、できているニキビを治しましょう。
インターネットで「ニキビ 皮膚科」と検索すると、自由診療の美容皮膚科が出てきますが、保険診療の一般皮膚科でもニキビ治療は受けられます。
ニキビは悪化してから行くのではなく、小さなコメドの状態で受診するほうが早く治ります。保険診療であれば、診察と処方合わせても1,000〜3,000円程度で済むことが多く、来院のハードルが下がりますよね。
美容皮膚科でも保険診療でニキビ治療をおこなうクリニックもあるので、ホームページでチェックしてみてください。
保険診療でできる治療には、内服薬や外用薬を使用し、頬ニキビを治します。
3-1.外用薬

保険診療で処方できる外用薬には、主に3つのタイプがあります。
抗生剤
抗生剤が入った外用薬は、ニキビの炎症や赤みに効果があります。ニキビの個所のみに使用します。
- ダラシン
- アクアチム
- ゼビアックス
過酸化ベンゾイル
アクネ菌を殺菌し、毛穴詰まりを改善する効果があります。いずれも妊娠中・授乳中は使用不可です。
- ペピオ
- デュアック
アダパレン
毛穴詰まりを解消する外用薬ですが、妊娠中・授乳中は使用不可です。
- ディフェリン
- エピデュオ
3-2.内服薬

軽症ニキビは外用薬のみの処方が多いですが、中等度や重度のニキビには内服薬も処方されます。保険診療で処方できる抗生剤や漢方薬は、以下のものがあります。
- ミノマイシン
- ビブラマイシン
- ルビッド
- 漢方薬:十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)
- 漢方薬:柴苓湯(サイレイトウ)
ニキビの進行度により、処方される薬が異なります。厚生労働省に認可されていない保険適用外の薬や、レーザー治療などは美容皮膚科の自由診療で受けられます。
一般皮膚科でニキビ治療をし、さらにニキビ跡の改善や美肌を求める人は、美容医療を視野に入れるといいでしょう。
4.まとめ
大人の頬ニキビはスキンケアだけでなく、生活習慣や食習慣などのインナーケアにも目を向けることが大切です。
頬ニキビが多発するとニキビ跡になりやすいため、まずは作らせないようにしましょう。できてしまったニキビは、早めに皮膚科で治療を受けることをおすすめします。
予防と治療を同時におこない早めに治し、なめらかな頬を手に入れてくださいね。
- 山梨県厚生連
- 肌トラブル大全/小林智子著/P87/WAVE出版