今回記事でご紹介するのは2017年6月から月刊アフタヌーンにて連載されている青春漫画、『ブルーピリオド』のあらすじです。
『ブルーピリオド』は芸大を舞台にした群像劇で、主人公・矢口八虎や仲間たちの鮮やかな成長と、創作に纏わる普遍的な苦悩を描いています。
2021年には全12話のアニメが放映されました。
単行本は既刊15巻まで発売されています。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『ブルーピリオド』のあらすじ
主人公の矢口八虎(やぐち やとら)は高校2年生。

なんでも要領よくこなすリア充タイプの人間で、酒や煙草を嗜みながら、仲間たちと楽しく付き合っています。
その一方本気で打ち込めるものがない現状に虚しさを感じ、連日の夜遊びで欲求不満をごまかしていました。
ある日のこと、忘れ物に気付いた八虎は放課後の美術室に向かい、そこで目にした天使の絵に心を奪われます。
同級生の鮎川龍二(あゆかわ りゅうじ)や美術部顧問の佐伯昌子(さえき まさこ)は、そんな彼に美大の話をしますが、八虎は「興味ない」と打ち切ります。
その後も絵を見た時の衝撃を忘れず、仲間たちと夜遊びに繰り出してもどこか上の空です。
後日、八虎は天使の絵の制作者である美術部員、森まる(もり まる)と直接話す機会を得ました。
森は朝の渋谷を綺麗だと思った八虎の感性に共感を示し、彼の絵が見たいと言います。
その言葉に背中を押され、夜明けの渋谷を描いた風景画を美術の課題として提出。
八虎が全力で取り組んだ絵は高く評価され、芸術と無縁な友人らにも褒められました。
以降絵を描く喜びに目覚めた八虎は、美術部の活動と並行して、美大受験を検討し始めます。
顧問や母親とも相談した結果、家庭の事情で私立は厳しい為、倍率200倍の超難関東京藝大を第一志望にし、龍二が通っている東京美術学院で絵の基礎から学び直すことに。
東京美術学院の冬期講習で高橋世田介(たかはし よたすけ)と知り合った八虎は、独自の世界観と圧倒的な技術が結実した彼の絵を目の当たりにし、天才と凡人の差を痛感させられます。
オリジナリティーを模索しスランプに陥る八虎をよそに、トランスジェンダーの龍二は家庭不和や進路に悩み、予備校の授業をサボりがちになっていました。
八虎と龍二はお互いの良き相談相手となり、友情を深めていきます。
受験当日、全力を出しきった八虎と世田介は見事合格。
かたや龍二は真っ白なキャンバスに×印を描いて棄権し、夜の街に友を見送った八虎は、東京藝大の学生として新たな一歩を踏み出すのでした。