今回記事でご紹介するのは2012年に月刊アフタヌーンで連載スタートした市川春子のSFファンタジー漫画、『宝石の国』のあらすじです。
本作は市川春子の初連載作品にあたり、「このマンガがすごい! 2014年」オトコ編第10位にランクインしました。
シリーズ累計発行部数は140万部を突破し、オレンジが手掛けたテレビアニメも制作されています。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『宝石の国』のあらすじ
遥か未来、文明が滅んだ地球。
そこには宝石から削り出された生命体が存在し、聡明な指導者・金剛先生(こんごう せんせい)のもと、集団生活を営んでいました。
宝石たちの数は現在28体。
性別や寿命の概念を持たず、体が砕け散りでもしない限り、不老不死の生を享受できます。
彼等の天敵は月人と呼ばれる異形の集団で、たびたび地球に襲撃を仕掛けて宝石たちを破壊し、少数を拉致していきました。
宝石たちの最年少に当たるフォスことフォスフォフィライトは、体が大変脆く、壊れやすいのが悩みの種。
さらには不器用で物覚えも悪い為仕事を任されず、仲間たちに持て余されていました。
そんなある日、金剛先生直々に博物誌を編む指令を下されます。
願いが叶ったのに浮かない顔をしているのは、地味な内容にがっかりしたからでした。
気乗りしないまま地形の観察に出かけた所、月人の奇襲を受けて追い詰められ、巡回中のシンシャに助けられます。
毒液を分泌する特殊体質のせいで周囲と交われず、夜しか活動できない孤独を耐え忍んできたシンシャは、月人に拉致されて別天地に行くことを望んでいました。
ほんのひとときシンシャと心を通わせたフォスは、「君にしかできない仕事を見付ける」と約束し、彼と別れます。
後日、宝石たちは謎の生物を保護しました。
それは襲撃時に月人が落としていったもので、案の定巨大化し大暴れ。
運悪く逃げ遅れたフォスは巨大生物に溶かされて殻の一部にされてしまった。
しかし、ダイヤモンドの奮闘とシンシャの知恵によって復元され、無事に復活し自身を飲み込んだ生物と話せるようになっていた。
フォスを捕食した生物はウェントリコスス王と名乗り、自分は地球の海で発生したアドミラビリス族の指導者で、故郷に帰るために協力してほしいと懇願します。
ウェントリコススを伴い海に潜ったフォスは、本来の姿に戻った彼女から、月人・宝石・アドミラビリスの起源に纏わる話を聞かされ、自分たちの先祖である「にんげん」の知識を得ました。
直後、フォスは月人に捕らえられ……。