今回記事でご紹介するのは大友克洋が週刊ヤングマガジンにて連載していたSFアクション漫画『AKIRA』のあらすじです。
本作は1982年にスタートし1990年に完結。単行本は全6巻。
1988年には大友自身が監督したアニメ映画が公開され、世界中で大ヒットを記録し、大勢のクリエイターに衝撃を与えました。
第8回講談社漫画賞一般部門、アメリカアイズナー賞最優秀彩色部門、同最優秀アーカイブプロジェクト部門ほか、数々の賞に輝いています。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『AKIRA』のあらすじ
舞台は2019年のネオ東京。
この世界では1988年に第三次世界大戦が勃発し、首都・東京が壊滅的打撃を被っています。
主人公の金田 正太郎(かねだ しょうたろう)は健康優良不良少年を自称するチンピラ。
昼間は風紀の乱れた職業訓練校に通い、夜は改造したバイクを乗り回し、同年代の仲間とレースや抗争を繰り広げていました。
島 鉄雄(しま てつお)は金田と同じチームに属する幼馴染ですが、生来の消極的な性格に加え要領が悪く、ドライビングテクニックもいまいちと来て、周囲に馬鹿にされています。
常日頃から足手まとい扱いされていた鉄雄は、金田への憧れとコンプレックスを拗らせ、見返したいと思うようになっていました。
ある日のこと、ハイウェイを暴走中の鉄雄は死角から飛び出してきた男児をひいてしまいました。
被害者のタカシは老人さながのシワだらけの皮膚をしており、金田たちはぎょっとします。
そこへ軍用ヘリが舞い降りてタカシと鉄雄を拉致し、金田たちは補導後に警察に移送されます。
警察で厳しい取り調べを受けたものの、鉄雄たちの行き先に全く心当たりがない金田はふてくされるしかありません。
取調室を後にした金田はボーイッシュな少女・ケイに一目惚れ。
彼女を連れて警察から逃げるも、あっさり巻かれてしまいます。
同時刻、軍に回収された鉄雄には異常が生じていました。
実はタカシはナンバーズと呼ばれる超能力者の一人であり、衝突の際に彼の超能力が伝染していたのです。
施設の研究者は鉄雄の脳波を調べ、計測不能な規模の力に驚愕します。
世界を滅ぼせる程の力を手に入れた鉄雄自身はといえば、脳負荷から酷い頭痛に苛まれ、次第に感情のコントロールを失い始めていました。
命からがら逃亡後、職業訓練学校でガールフレンドと落ち合い、金田のバイクを盗んで駆け落ちを企てる鉄雄。
しかし敵チームに包囲され、手も足も出ず袋叩きにされた挙句、ガールフレンドが暴行を受けてしまいます。
さらには金田に追い付かれて捕まり、堪忍袋の緒が切れて……。