今回記事でご紹介するのは世界中で愛されている童話、ビアトリクス・ポター原作『ピーターラビットのおはなし』のあらすじです。
主人公のピーターラビットは世界で一番有名なうさぎといっても過言ではなく、近年ハリウッド映画も制作されています。
ビアトリクス・ポターは元家庭教師、アニー・カーター・ムーアの5歳の息子ノエル・ムーアの為に本作を執筆。
1901年の自費出版を経て、翌年フレデリック・ウォーン社より刊行され、オールタイムベストセラー絵本となりました。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『ピーターラビットのおはなし』のあらすじ
主人公は悪戯好きな子うさぎピーターラビット。
働き者で心配性のお母さん、沢山のきょうだいたちと一緒に楽しく暮らしています。
ピーターにはお父さんがいません。
ご近所のマグレガーさんの畑に忍び込んだ際、うっかり捕まってパイにされてしまったのです。
お母さんはお父さんの末路を嘆き悲しみ、子供たちが二の舞になることがないように、「マグレガーさんの畑には近付いちゃだめよ」と注意しました。

ある日のこと、ピーターを除くきょうだいはブラックベリーを摘みに行きました。
わんぱくなピーターと違い、女の子たちは聞き分けの良いしっかり者だったので、お母さんの忠告をきちんと守ったのです。
されど好奇心旺盛なピーターは約束を破り、こっそりマグレガーさんの畑に潜り込んだ挙句、おいしそうなにんじんを手当たり次第に掘り返して食べてしまいます。
ところが食べ過ぎたせいでお腹が痛くなり、消化によく効くパセリを探している最中、マグレガーさん本人がやってきました。
丹精込めて耕した畑を荒らされたマグレガーさんはカンカンに怒り狂い、ピーターは逃走。
あんまり急いでいた為、お気に入りの靴とジャケットが脱げたことにも気付きません。
畑を後にしたピーターは納屋のじょうろの後ろに隠れますが、マグレガーさんの飼い猫が周囲をうろちょろし、全く生きた心地がしませんでした。
その後、猫の隙を突いてどうにか入ってきた門に辿り着いたものの、太った体が柵に嵌まってしまい、マグレガーさんに追い付かれそうになります。
死に物狂いでもがいて抜け出したのちは、脇目もふらずひた走って我が家に逃げ帰りました。
その日の夜、お腹を壊したピーターは夕ご飯お預けとなり、ベッドへ追い立てられます。
そして他のきょうだいがパンと木苺のごちそうを食べている間、一人寂しくカモミールのお茶をすすっていたのでした。
マグレガーさんはピーターの忘れ物をカカシに吊るし、しばらく晒しものにしていたそうです。