今回記事でご紹介するのは2017年に『Kiss』にて連載スタートした漫画、『やんごとなき一族』のあらすじです。
本作は江戸時代から400年以上続く名家に嫁いだ一般庶民の女性の奮闘と、家族それぞれの秘密を描いた話。
2022年にフジテレビでドラマ化され好評を博しました。
単行本は既刊15巻、現在も連載が続いており激動の展開から目が離せません。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『やんごとなき一族』のあらすじ
主人公の篠原佐都(しのはら さと)は働き者の一般人女性。
苦労人の母が経営する下町の大衆食堂「まんぷく屋」を手伝い、充実した日々を過ごしています。
恋人の深山健太(みやま けんた)との関係も良好で、満を持して彼のプロポーズを受け、内から溢れ出る喜びを隠しきれません。

ところが健太は芦屋の名家の次男で、何もかも庶民的な佐都とは、あまりに家庭環境が違い過ぎました。
身分違いの結婚に一抹の不安を覚える佐都を、健太は「気にすることはない」と優しく励まし、親族に紹介します。
されど深山家の人々の反応は冷たく、家柄が釣り合わないとして佐都を追い返します。
ですが健太の愛情は揺るがず、お互いの気持ちを再確認し、再び説得に臨みました。
健太の祖母にして一族の実質的支配者・八寿子(やすこ)は、「深山の嫁となった暁には人生全てを捧げること」と命じ、実家より婚家に尽くせと圧力をかけてきます。
この時も健太が矢面に立ち、病気で倒れた母の見舞いを自重する佐都を、頼もしく送り出しました。
母の無事を確認後、芦屋に舞い戻った佐都は、健太の父・圭一(けいいち)が長年浮気をしている事実を知って驚愕。
妻の久美(くみ)は夫の浮気に勘付きながらも、結婚当時から家政婦のように使われていて反抗できません。
圭一の横暴な言動に怒りの気持ちをもつ佐都ですが、男尊女卑の価値観が通る深山家では、夫や息子の言いなりになる生き方しか許されないのでした。
さらには「息子の足を引っ張るな」と圭一に苦言を呈され、一緒に誕生日を祝いたい本音を押し込め、出張に向かう健太を見送ります。
その直後、圭一の兄・大介(だいすけ)と政略結婚したリツコから「夫が浮気している」と相談を受け、家庭内トラブルに首を突っ込むことに。
大介の浮気は深山家一同に知られ、リツコが大手ホテルチェーンの令嬢である背景も絡んで物議を醸しました。
両者の言い分を聞いた佐都は、それぞれが納得できる結末を迎える為に奔走し、初めて本音の話し合いを持った大介とリツコは離婚に至ります。
しかしすぐまた別の事件が起こり、健太と佐都のカップルは、やんごとなき一族の思惑に翻弄され……。