今回の記事では吉田秋生が1985年から別冊少女コミックで連載していた『BANANA FISH』(バナナフィッシュ)のあらすじをご紹介します。
『BANANA FISH』(バナナフィッシュ)は全19巻完結済み、シリーズ累計発行部数1200万部を突破した人気作。
2018年にスタジオMAPPAにより舞台を現代に置き換えたアニメが制作され、ブロマンスに萌える女性層を中心に人気を博しました。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『BANANA FISH』(バナナフィッシュ)のあらすじ
1980年代のアメリカ、ニューヨーク。主人公のアッシュ・リンクスは絶世の美貌と統率力を併せ持ち、不良少年たちのカリスマとして熱狂的に崇拝されていました。

そんなアッシュには兄のグリフィンがいますが、ベトナム戦争のPTSDで廃人化しており、現在は弟に養われている状態です。
イタリアンマフィアのボス・ゴルツィネはアッシュの後見人兼愛人で、子供の頃から彼の面倒を見てきました。
ある時ゴルツィネが差し向けた刺客が男を射殺。その場に居合わせたアッシュに謎の言葉「バナナフィッシュ」を伝え、ロケットペンダントを託して息を引き取ります。
兄のグリフィンもまた「バナナフィッシュ」と繰り返し呟いていたのを思い出したアッシュは、バナナフィッシュの意味を探り始めます。
一方その頃、写真家志望の大学生・奥村英二がニューヨークに到着しました。
英二の師匠・伊部は社会問題に関心を向けるプロカメラマンで、ニューヨークのストリートキッズの実状を取材する為、助手の英二を伴いダウンタウンに赴いたのです。
ダウンタウン取材中、偶然アッシュと知り合った英二は、彼に対し友情を抱きます。アッシュの方でも年が近く、自分に偏見を持たない英二にだんだん心を開き、ふたりは強い絆で結ばれました。
共に行動する中でギャングの抗争やバナナフィッシュを巡る陰謀に巻き込まれ、アッシュを守りたい気持ちを強める英二。
アッシュにとっても英二は孤独を癒してくれる、かけがえのない存在になります。やがてバナナフィッシュの正体が新種の麻薬と判明し、流通を取り仕切る黒幕がゴルツィネだと明かされます。
殺人の冤罪で刑務所に送られたアッシュは、グリフィンの戦友マックス・ロボから有力な情報をもらい、ゴルツィネへの反撃を計画。
アッシュの故郷にて彼の不幸な生い立ちを知った英二は、日本への帰国を取り止め、ずっとアッシュのそばにいたいと望むのですが、ゴルツィネの魔の手はすぐそこまで迫っており……。