ドラマ&映画でおなじみの『セックス・アンド・ザ・シティ(SATC)』で「ミランダ」役を演じている女優のシンシア・ニクソン(45)が、役作りのため頭をスキンヘッドにしてしまった。また、レズビアンでいることは「自ら選んだ道である。」と発言したことで、「ゲイは生まれつきであるべき」と定義するLGBTコミュニティーから批判を浴びている。


シンシアは24日の朝のTVトーク番組『Live! with Kelly』にスキンヘッド姿で登場し、ホストのケリー・リパに「頭の形がラブリーね。」と褒められると、「剃ってしまえばケアはしなくていいと思ったのに、毎日剃らないときれいなスキンヘッドを保てないことに気がついた。」と少々グチをこぼした。しかし「とても気に入っているわ。」とも。

シンシアのスキンヘッドは、今月26日から彼女が主演するブロードウェイの舞台『Wit』での役作りのためで、末期の卵巣がんに冒されて、化学療法を受ける大学教授の役を演じることになっている。シンシア自身も、06年にマンモグラフィの定期健診で初期の乳がんに冒されていることを発見し、手術と放射線治療で病気を克服した経験を持つため、思い入れしやすい役となりそうだ。

私生活では、15年連れ添った元夫・写真家のダニー・モーゼス氏との間に、娘(15)と息子(9)の2人の子どもをもうけた後、同性パートナーのクリスティーン・マリノーニさん(44)と婚約したシンシア。昨年クリスティーンさんが、第三者の精子提供を受けて妊娠・出産したマックス君が、まもなく1歳になる。


シンシアは自身のセクシャリティについて、19日に『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタビューで、「私は以前ストレートだったけれど、ゲイに変わった。そしてゲイの方が合っていると思った。」、「私がゲイでいることは、私自身の選んだ道なの。」と発言した。これが「生まれつき異性に興味が持てない人だけが、本物のゲイだ。」と信じるLGBTコミュニティーの一部から、批判される結果となってしまった。「彼女は真性のゲイではないのでは?」という論点である。

しかし、シンシアはこの批判について「ゲイコミュニティーの中には、ゲイであることが“チョイス”なら、いつでもストレートに戻れるという意味なのか?と眉をひそめる人もいる。でも私は“ゲイに到達する地点”まで、泳いでやってこようと飛行機に乗って来ようと、関係はないと思う。
肝心なのは、誰が本物のゲイでそうでないか、リトマス紙テストをするようなジャッジメントは避けて、ゲイコミュニティーが一つにまとまるべきだということ。」と反論している。

シンシアはまた、「バイセクシャル」というレッテルを貼られることに抵抗を感じるとも発言。「男性と関係があった時は、男性を愛し欲望を感じていた。でも同性のパートナーと出会った時には、彼女を愛し、彼女に欲望を感じるようになった。その間私は全く同じ人間で、ただ出会って目の前にいる人々に真摯に反応していただけ。」とコメントしている。

『SATC』の他の主要キャストで、先頃養女を迎えたクリスティン・デイヴィス(46)や、3度の離婚を経て「生涯恋愛現役」を貫くキム・キャトラル(55)らもそうであるが、シンシアも実にオリジナルで自分らしい生き方を追求しているようだ。


シンシアのスキンヘッド姿は、こちらのビデオで見ることが出来る。
http://youtu.be/15viRWYyITg
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)