叙々苑の高級牛丼を食べてきたよ
大手牛丼チェーンから牛丼が消えてもうすぐ2ヶ月。あんなに好きだったことも忘れそうな毎日だが、牛丼は意外なところに登場していた。
叙々苑だ。

叙々苑といえば特選ロース5000円、上カルビ2900円(游玄亭西麻布本館の値段)という高級焼肉店。芸能人の利用も多いと聞く。

そんな叙々苑の新宿中央東口店のランチメニューに牛丼があるのだ。900円。ちょ、ちょっと高いな…。しかしいまやレアとなった牛丼に会いに行ってみた。

店内はおさえ気味の照明で昼とは思えないムーディーさ。足元のガラスの下には川が流れ、通路には開店祝いの胡蝶蘭がならぶ。花の贈り主は北野武、明石家さんま、北島三郎などのビッグネームばかり。店内中央にはステージがあり、ハープがおいてある。ハープって…。
高級感に慣れていない僕は「キルビルみたい」と言うのがやっと。こんなところに牛丼が?

でも、メニューにはちゃんとあった。牛丼ランチ。牛丼のほか、スープ、キムチ、青菜のおひたし、コーヒーがつく。そう思うと900円は高くないかもしれない。

牛丼はネギが少なく肉が多かった。ややつゆだく。牛丼って甘めの味付けだけど、甘味があるというより、旨味という感じで深い味だった。簡単に言うと美味しいのだ。高級感のある味というか。

ジャズが流れる店内で前掛け(いわゆる焼肉屋の紙のやつ)をかけて牛丼を食べていると、カウンターで290円で食べていたなんて遠い昔のことのようだ。

が、サイドメニューに卵があるのを発見。
吉野家と同じ50円。
卵をかけてみるといつもの牛丼の味になった。紅しょうがも加わって完全にいつもの牛丼だ。やあ、久しぶり。緊張していたクラス会もやや和んできたような感じで。

変わったかと思ったけど、やっぱ牛丼は牛丼だよね。そんなことを感じた高級牛丼体験記でした。正直、つけあわせのキムチ(これまたうまい)だけでごはん食べれるな、と思いましたが!
(林雄司/Webやぎの目)
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