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気象予報士が観た「デイ・アフター・トゥモロー」

地球に氷河期がやって来る!
環境問題を扱った身近でしかもショッキングなテーマの映画「デイ・アフター・トゥモロー」。今年6月の劇場公開時には見損ねてしまったのですが、早くも10月2日にDVDが発売になったので、早速見てみました。

地球温暖化が氷河期に発展するなどと聞くと、まるで風が吹けば桶屋が儲かる式のこじつけと思ってしまうかも知れませんが、実際に欧州の科学者が学会で発表した気候変動に関する研究発表があって、映画もその説に基づいているようです。

地球温暖化→世界各地で異常気象発生→海洋大循環の変動→巨大な寒冷低気圧発生→氷河期。これが映画で描かれる地球の気候変動シナリオ。1万年前の最後に訪れた氷河期では、平均気温が7〜9℃下がったとか。現在の地球全体の平均気温が15℃なので、それだけ気温が下がれば生活様式が相当変化することは確か。日本も短い夏と長く寒い冬の一年となるのでしょう。

氷河期の発生する理由はまだハッキリとは解明されてはいないようですが、多くの説では何らかの理由で太陽エネルギーが減少することから起きるとされています。太陽エネルギーの変動なしに地球の内部環境の変化から氷河期が起こるとしたこの説は、環境問題は単に「温暖化で気温が上がると大変だ」と言った単純なものではなく、大気と海流の動きが様々な連鎖反応を伴って、予測のつかない気候変動が起きていくと言う問題の深さを感じさせます。

映画のなかでは様々な自然災害が描かれていました。
−100℃以上の寒気を地上にもたらす巨大で最強の低気圧「スーパーフリーズ」。現実にも寒冷低気圧と呼ばれる動きの遅い強い寒気を伴った低気圧が存在します。その低気圧の中心では大気の上層の冷たい空気が下層に引き降ろされて、周囲よりも気温が低下します。

でもいくら強力な低気圧とは言え、冬のニューヨークの上層大気でも−60〜70℃です。通常、上層大気が下降するときには気圧の変化から昇温しますが、万が一そのまま地上に降りてきたとしても冬のシベリアでも時折見られる気温なので、短期間であれば決して人間が生きられない気温ではないでしょう。何の準備もなしにいきなりそんな低温に見舞われたらパニックですけど。

その他、津波や竜巻なども多少映画的にパワーアップはされているにせよ、リアルなCGの映像が現実感を引き立たせています。日本に降ってくる巨大な「ひょう」はまんざら誇大表現とは言えないですよ。現実にも直径13cmの「ひょう」が観測されているのですから。

ニュースなどではよく耳にする地球温暖化や環境破壊も言葉だけではいまひとつ実感がわかないことが多いかも知れない。でもこうして映像化されたものを見ると、より現実的に理解することが出来るし、切迫感を持ってその怖さも感じることが出来ます。そう言った意味でもこの映画を見る価値があるように思いました。(シロー)

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「気象予報士が観た「デイ・アフター・トゥモロー」」の みんなの反応 1
  • 匿名さん 通報

    東日本大震災、もしくはそれ以上の地震での地殻変動で海流が変わって気候が変化する事ってあるのか、気になってる。かれこれ数年(汗)火山が起因の気候変動は分かるが。

    1
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