冬眠できるほど土の中は暖かいのか
寒い朝は苦手。あわてんぼうの私は起きた後であまりの寒さに布団から出た事を後悔する朝もしばしば。
「暖かくなるまでこのまま冬眠してしまいたい、せめて朝の寒さだけでも凌げたら」、と思ってしまいます。

ところで虫が冬眠するのは土の中。土をさわってみても冬の地面は冷たく中がそれほど暖かいとは思えません。地下鉄の電車だって暖房しています。本当に土の中は暖かいのかなあ?という疑問がでてきました。

地中の温度を調べてみると、10センチの地中温度は平均気温に比べて、1度か2度しか暖かくありません。やはりちっとも暖かくないのです。50センチの深さまでもぐると冬の間は平均気温より6度ほど高くなりますがそれくらいではとても暖かいとはいえません。つまり、土の中の温度も寒い冬はそれなりに低いのです。

そこで、土の中の虫は朝の寒さも経験しているのだろうかと二つ目の心配に心が移動してゆきました。そこで、土の中の一日の温度の変化を調べてみました。

空気の温度、気温は一日の温度変化が大きく、晴れた日は最低気温と最高気温の差が10度以上あることも珍しくありません。
ある年の1月25日は、朝の最低気温が−3℃、最高気温は9℃になりました。最低気温と最高気温の差は11度もあったのです。こんなに気温の差があれば、朝の寒さが体にこたえるのもなんとなく納得です。

一方、地中では一日の温度変化がほとんどないのです。地中たった10センチの深さなのに最低気温は5.3℃、最高気温は6.3℃、一日の気温の差は1度しかありません。土の中は暖かさはさほどありませんが、厳しい冷え込みもない。ああ、これなら朝の厳しい寒さは経験しなくてもすみそう。一日の温度変化というストレスがない地中は冬眠に適している環境だったのです。

冬眠する虫たちへの心配は解消しましたが、私の寒い朝への問題はそのまま残っています。地下室でも作って冷え込まない環境を作るのもひとつの方法かも知れませんが、そうなると新たに資金面の問題も浮上してしまいます。あとは精神力をつけるくらいしか方法はなさそうですね。(くまぞう)
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