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ある男の苦悩と、胃のしくみ発見の関係

時期は何かとお酒を飲む機会が多いので、暴飲暴食には気をつけたいもの。ところで、人間の胃のしくみが解明されたのはいつ頃のことかご存知だろうか。

今から約180年前の1822年、胃は食べ物を消化する器官であるという程度の知識しかなかった時代に胃の消化作用をナマで観察してしまった人物がいた。その人とはアメリカのボーモント博士。

胃の観察が始まったのはひょんなことがきっかけ。毛皮獲りの猟師マーティン・アレックスという人が他の猟師が撃った銃弾で誤って撃たれて胸部に重症を負った。この時、治療にあたったのがボーモント博士である。助からないかもしれない、というほどの重症だったが博士の治療のかいもありマーティンは回復へ。しかし胃にあいた1cm程の穴だけは博士がつなぎ合わせようといろいろとやってみたがどうしてもふさがらない。胃が半開きのバラのような形に一部めくれてフタがついたようになってしまっていた。そんな時、ボーモント博士は胃の中を観察し実験することを思いついてしまったのだ。

何でもマーティンの胃は流動食や固形食をじょうごやスプーンを使って中に入れることができ、時には糸でしばった肉を入れたりもしたらしい。以来、ボーモント博士はマーティンの胃から胃液をとったり、さまざまな食物を入れて消化の様子を観察。「胃液と消化の生理学」とする研究を1833年に発表した。

マーティンは博士の研究に嫌気がさして逃げ出したこともあったらしいが、生活の面倒をみてもらっていたこともあり協力していたのだとか。アレックスは気まぐれで大酒のみで時には非常に扱いにくかったというが、逆にこの性格が科学の進歩に貢献。心、アルコール、そして天気でさえも胃の消化に影響を与えるということもこのボーモント博士の研究でわかったのだった。

マーティンは結婚して3人の子どもにも恵まれ86歳で大往生。彼の墓碑には「彼の苦悩を通して、彼はすべての人々を救った」と書かれている。一方ボーモント先生は患者の家に往診にいった帰り、足を滑らせ頭を打って死亡、というあっけない最期だったとか。ボーモント博士の病院は現在もミシガンのウィリアム・ボーモント病院として存続している。いずれにしてもすごい人生を送った人がいるものである。(こや)

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2005年1月11日のコネタ記事

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