海外で人気の「キャラ弁」をおせちで作ってみた
たいへんわかりづらいですが、一応、正面はピカチュウ、左上は○ッキーマウス、右上はムックです。似てねえ〜。スミマセン!
最近、海外のブログなどでよく見かける「BENTO BOX」という言葉。日本料理店などではテイクアウトできるものもあり、なかでも、さまざまなキャラクターをかたどった可愛い弁当が人気だという。
それって、主婦が子供のために作る「キャラクター弁当(キャラ弁)」ではないか。確かに、様々な食材で顔などをこしらえる細かな作業は、器用な日本人ならではの技術かもしれない。あっぱれジャパニーズカルチャー。

そこで、日本のお正月の象徴・「おせち料理」の余りを使って、「おせちキャラ弁」を作ってみた。余った煮物を刻んで五目寿司などにする家庭はけっこうあるが、お弁当っていうのもひとつの手かも…と思いつつ。

主役は、日本が海外に誇れるスター・ポケモンに決めた。
ピカチュウの黄色は…と見回すと、いい具合に伊達巻が。端をちょっと切り、それを斜めに切って耳にしたら、もうかなりピカチュー似(?)。目・鼻はしいたけの煮物で、赤く可愛い頬はシャケで、口は海苔で作った。どこかしらブルドッグっぽいのは、巻いたしわのせいか。

次に、余ったしいたけを有効活用しようと見つめていると、次第に○ッキーマウスに見えてきた。あんまりジャパニーズじゃないが、この際、どうでもよい。
焼き豚を丸く切って顔にし、しいたけを二つに切って耳に。目、鼻、口は海苔をハサミで切ってのせた。なぜかオールバックのサラリーマンっぽいのが気がかりだが、顔を肌色にしたせいだろうか。白にしたほうがよかったのか。
 さらに、余ったスペースには、「なます」のモジャモジャ具合を利用して「ひらけ!ポンキッキ」のムックを作ることにした。アルミホイルを敷いて、下には大根、表面をニンジンで覆うようにモジャモジャにし、目をレンコンと海苔でつけ、おまけに「田作り」で頭のプロペラをつけた。
もう完璧!(????)

これを4歳の娘に与えたところ、第一声は
「うわ〜! なんだ、これ!???」
明らかに歓声とは異なるリアクション。そして、しばし沈黙の後、
「ん〜…ピカチュウ?」と自信なさそうな答えが返ってきた。

当たり前だが、食べ飽きたおせちの味に、箸はなかなか進まない。やっぱり余り物をごまかすには、もうふた手間ぐらい必要なのか。そして、悲しいことに、「キャラ弁」の命ともいえるソックリ度が、あまりに低すぎる。「見た目」の楽しさで食べさせるためには、私は致命的なほどに不器用すぎたようだ…。
(田幸和歌子)