
そこで、日本のお正月の象徴・「おせち料理」の余りを使って、「おせちキャラ弁」を作ってみた。余った煮物を刻んで五目寿司などにする家庭はけっこうあるが、お弁当っていうのもひとつの手かも…と思いつつ。
主役は、日本が海外に誇れるスター・ポケモンに決めた。ピカチュウの黄色は…と見回すと、いい具合に伊達巻が。端をちょっと切り、それを斜めに切って耳にしたら、もうかなりピカチュー似(?)。目・鼻はしいたけの煮物で、赤く可愛い頬はシャケで、口は海苔で作った。どこかしらブルドッグっぽいのは、巻いたしわのせいか。
次に、余ったしいたけを有効活用しようと見つめていると、次第に○ッキーマウスに見えてきた。あんまりジャパニーズじゃないが、この際、どうでもよい。
さらに、余ったスペースには、「なます」のモジャモジャ具合を利用して「ひらけ!ポンキッキ」のムックを作ることにした。アルミホイルを敷いて、下には大根、表面をニンジンで覆うようにモジャモジャにし、目をレンコンと海苔でつけ、おまけに「田作り」で頭のプロペラをつけた。もう完璧!(????)
これを4歳の娘に与えたところ、第一声は
「うわ〜! なんだ、これ!???」
明らかに歓声とは異なるリアクション。そして、しばし沈黙の後、
「ん〜…ピカチュウ?」と自信なさそうな答えが返ってきた。
当たり前だが、食べ飽きたおせちの味に、箸はなかなか進まない。やっぱり余り物をごまかすには、もうふた手間ぐらい必要なのか。そして、悲しいことに、「キャラ弁」の命ともいえるソックリ度が、あまりに低すぎる。「見た目」の楽しさで食べさせるためには、私は致命的なほどに不器用すぎたようだ…。