アメリカ人も「いのしし」を食べる!?
(上)とろりと煮込まれたしし肉のココナッツカレーソースかけに細かくきざんだフライドポテトに、ココナッツライス、クレソン添え$20(下)店舗外観
私の実家九州には、近所に「いのしし鍋」を食べさせてくれるところがあるが、そのしし肉といったら、ちょっと癖のある血の味がして、いように身がすごくしまっていて硬く、毛が何本か残ったままでちょっとひいてしまう。

先日偶然に見つけたレストランでばったりと会った日本人の男の子に、「ここのお勧めはいのししですよ」と聞かされて一瞬びっくりした。
だってアメリカ人が牛や豚肉の他にいのしし肉も食べるなんて信じられなかったからだ。

マンハッタンのイーストビレッジというエリアの中の、イースト6丁目の2Aveと1Aveの間には、たくさんのインド料理屋さんが軒を並べているのだが、そこからちょっと離れた1AveとアベニューAの間に、この「いのしし」が食べられるインド料理屋「Raga(ラガ)」がぽつんとある。 

詳しくいうと、ここのレストランは、インドとフレンチのフュージョン料理のお店。インドの香辛料をふんだんに使い、フレンス料理のテクニックを使った料理といったところである。 

聞きなれないインドとフレンチの組み合わせだったが、早速ここのお勧めの「Wild Bore Rendang(しし肉の煮込み)」をオーダーした。 出てきた料理に私のしし肉に対するイメージは、一気に崩れ去ったのだ。
口の中に入れた瞬間、とろりと口の中に甘さが広がった。臭みも全くない。ココナッツベースのカレーのソースで2時間半じっくり煮こんだしし肉は、肉の宝庫であるテキサスから仕入れた上等肉。一度食べたら癖になる味だ。

アメリカ人には確かにメジャーではない「いのしし」だが、ここを訪れた客は、興味半分でオーダーする人もいるらしいいが、一度食べたら必ずまた食べにやってくるとのこと。
また他にはないインド料理のベジタリアン向けのメニューもあるということで、モデルのハイジ・クラム(ミュージシャンのシールの奥さん)、ゴールディ・ホーン、レベッカ・ローミン
がよく訪れるとのこと。
ちなみにサモサ(野菜やしいたけがたくさん入った、揚げた春巻き)を必ず注文するという。

席は1階と地下で80席ほど。オレンジとクリーム色のレンガがつまれた壁が温かい家庭的な雰囲気を演出。
アメリカン人の舌をも魅了するここ「Raga」のいのしし料理を、NYへ来たら是非味わって欲しい。

名前:Raga(ラガ)
住所:433 E.6th St. (bet 1Ave & アベニューA)
電話:212-388-0957
URL:www.raganyc.com