虚無僧ストラップも!知られざる虚無僧の世界
松戸市立博物館の虚無僧像と虚無僧ストラップ
千葉県にある「松戸市立博物館」は知る人ぞ知る素敵スポット。実は当excite bitでも紹介されたことがあるのだが、昭和35年頃から入居が始まった常盤平団地での生活の様子が丸ごと再現されており、部屋の中に上がりこんで、当時は画期的だった集合住宅の空気を間近に感じることができるのだ。


とはいえ、それだけがこの「松戸市立博物館」の見どころなわけではない。ここには「虚無僧寺一月寺」という展示室があり、「虚無僧」の歴史を学ぶことができる。カゴのようなものを頭にすっぽりかぶり、尺八を吹いて歩く強烈な姿。いったい虚無僧って何なの?

展示室に足を踏み入れると、まず目につくのが中央に立つ虚無僧像。やや薄暗い照明の中に浮かび上がるその存在感はインパクト大。そもそも虚無僧が生まれたのは17世紀のこと。
浪人やかぶき者の中から尺八を吹いて托鉢修業する者が現われそれが「虚無僧」と呼ばれるようになった。その宗祖であった「普化宗(ふけしゅう)」の総本山「一月寺」があったのが松戸辺りだとのこと。普化宗ではお経のかわりに尺八を吹くことが修行とされたいたという。

江戸時代に隆盛を極めた虚無僧の中には貧窮した武士や罪人なども含まれていたため、顔を隠す必要が生じてあの大きなカゴ(「天蓋」と呼ぶ)を被るようになったとか。室内には尺八についての解説やビデオ上映もあり、虚無僧に詳しくなれること間違いなし。

博物館の入り口にある受付ではなんと「虚無僧ストラップ」が売られていた。
実際つけるかどうかは別としても、ぜひ手にしておきたい一品だ。

また今回、虚無僧のことを調べてみて驚いたのが、尺八を扱うお店では今も「天蓋」や「袈裟」などの虚無僧グッズが売られていたりするという事実。たとえば、「尺八」や「しの笛」を扱う「株式会社 目白」のサイトでは「虚無僧法具セット」が売られており、一式揃ってお値段は49,000円。この値段が妥当なのかは、私にはまったく分からないが、とにかくこの格好で尺八を吹いたらすごく気分が出そうではある…。ぜひ下記リンクをご覧あれ!(スズキナオ)