観光地につきものの、顔ハメ看板がおしゃれに変身!?
以前Bitで「顔ハメ看板を個人でつくる値段」が話題となっていましたが、本当にあの顔ハメを個人でつくってしまった人がいました! 大阪のデザイン事務所UNDERSONを主宰するデザイナー・堀口 努さんが中央区のコンテンツレーベルカフェで7月18日〜31日まで開催中の「顔ハメ看板」をテーマにした展覧会。

顔ハメといえばひなびた観光地にあるベタでダサダサなもの、というジョーシキを大きく覆すこの展覧会、モチーフはマトリョーシカやインディアン、ツタンカーメン、鹿のはく製、海外のお菓子のパッケージを模したもの、絵本を読む少年、芸者にライオンなど、従来の顔ハメにはありえないものばかり(!)。

計11体ある顔ハメの中に実際にはいってみると、まるで絵本の登場人物になったようなおもしろさが体験できる。撮影は携帯カメラや手持ちのデジカメなどの他、会場内にポラロイドカメラも設置されており1人できた場合もカフェスタッフが撮影してくれるので安心です!?

実際に顔をハメて撮影をしていたお客さんの感想を伺ってみると、「ふつうの展覧会と違って、見るだけじゃなく自分も参加できるところが楽しい」「顔ハメにあわせていろんな表情をしてみたり、どんどんテンションが上がっておもしろさを追求したくなる」etc. など大いにウケているようだった。

もともと、観光地などにある顔ハメ看板が大好きだったという堀口さん。初の個展を開催するにあたって、単に作品を見せるだけではなく来てくれたお客さんにも一緒に楽しんでもらえる方法はないものかと考えたところ、この「顔ハメ」を思いついたのだそうだ。ちなみに、今回ボツになった案の中にはゴスロリやアフロヘア顔ハメなどもあったそうで、機会があれば第二弾もぜひ期待したいところ。

それにしてもふつう顔ハメといえば「ご当地色」が強いものが多いが、これらのニューウエイブ(?)顔ハメを見ているとまだまだ顔ハメのバリエーションは無限にあることに気づく。顔をそこに入れるだけで、違う時代・違う国・違う世界の住人になれる顔ハメは日常の「どこでもドア」のようなものかもしれない。

「いつか、観光地にある本物の顔ハメ看板もデザインしたい」という堀口さん。観光客が夢中になるおしゃれな顔ハメ看板をつくりたい各都道府県&市町村の皆さん、あなたの街にもいかがですか?(野崎泉)
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