シリコン○○は世界中に存在した！？

「シリコンバレー」って聞いたことがありますか？　高校地理でも出てくるのでご存知の方も多いだろう。教科書では、世界の工業として「サンフランシスコ郊外のサンノゼは、世界の電子工業の中心地と知られており、半導体原料のシリコンと地形が盆地（谷）であることからシリコンヴァレーと呼ばれている」と習う。

このシリコンバレーは、興味深いことに世界各地のハイテク産業集積地に「シリコン＋地形の特色」という愛称がつけられているのだ。以下、その愛称の地域と中心都市をご紹介。

まずはアメリカ合衆国から

　・シリコンプレーン（平原）：テキサス州　ダラス・フォートワース
　・シリコンフォレスト（森林）：オレゴン州 ポートランド
　・シリコンマウンテン（山地）：コロラド州　デンヴァー
　・シリコンデザート（砂漠）：アリゾナ州　フェニックス
　・シリコンヒルズ（丘）：テキサス州　オースティン
　・シリコンアレー（小道）：ニューヨーク

シリコンバレーには、ハイテク業界をリードするインテル、アップル、ヒューレット・パッカード（HP）、AMDなどの本社及び工場が中心となっており、他のエリアは工場中心。シリコンアレー（ニューヨーク）はインターネット関連の企業が集まっている。

また、アメリカ以外でもイギリスのスコットランドのグラスコー周辺には、「峡谷」を表す「シリコングレン」という愛称がついている。
そして、日本の場合というと、全国的にも有力な半導体工場の集積地である九州の空港近くが「シリコンアイランド（島）」と呼ばれ、同じく半導体工場の集積地である東北自動車道沿いは「シリコンロード（道）」と呼ばれている。ちなみに、東京の多摩川流域には「シリコンリバー」という愛称があるが、どうもこれはあまりメジャーではないらしい。

と色々と紹介したが、実はこれら全部「シリコンバレー」にならってつけられたものだそうだ。ご紹介した他にも「台湾のシリコンバレー」や「インドのシリコンバレー」なんていうのもあるのだから、「シリコンバレー」ブランドは絶大のようだ。
沢山の愛称をみていると、なんだか自分でも新たな愛称をつくれそうな気がしてきた。半導体工場は、関東や近畿、中国、四国にもたくさんある。日本列島まとめて「シリコンアイランズ」と呼んでみたら良いと思うのだが、どうだろうか？
（もがみ）

（追記：シリコンフォレストについて、「ワシントン州 シアトル」と掲載いたしましたが、正しくは「オレゴン州 ポートランド」となります。読者の皆様および関係各位にご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫びするとともに、ここに訂正させて頂きます。2006年1月23日）