レンジでチンしてもっちもち! 「温泉パン」
(上)左から、「りんご」「元祖」「チーズ焼」(中)パンをちぎると……もちもち!!(下)左が「りんご」、右が「チーズ焼」
温泉といえば饅頭、と思っていたが、どうやら栃木県喜連川温泉に「温泉パン」というのがあるらしい。ネットや口コミでおいしいと評判だとか。
パン好きの筆者としては調査しないわけにいかない。ネット通販できるので、さっそく購入することにした。

通販サイトを見ると、意外にも味の種類が豊富で、全部で17種類! レーズン、ごま、いちじく、オレンジ、抹茶あずきなど、おいしそうな単語が次々目に入る。うう… 迷った挙句、ベーシックと思われる「元祖」と期間限定という「りんご」「チーズ焼」の合計3種類を購入。料金は3個入りで346円〜と、良心的だ。

2日後、届いたダンボールを開けると、まんまるのパンが3個入りでパッケージに入っている。
なんとなくレトロな雰囲気のするかわいいパッケージ、まずは「元祖」を開封。パンを手に取ってみると、ロールパン風の外見のわりにずっしりとした重量感があり、ちょっとびっくり。中身がかなり詰まっている感じだ。半分にちぎってまずは、そのままパクリ。この重みだけあって、かなり食べ応えがあり、素朴な味わいは噛めば噛むほど甘みが出て、非常に深い。素材の味、という感じ。
これは、おいしい! パン好きなら必ずハマると確信!

さらに、同封されていた「味のしおり」に食べ方が数種類書かれていたので挑戦。気になったのは、「ラップをかけ、20秒〜30秒レンジでチン」。トースターじゃなくてレンジ? 恐る恐る試してみることに。
こ、これは!!! まさに、「もっちもち」の食感!! さっきまでのパンが大変身を遂げ、弾力のあるもちもちパンに! 歯が痛くなるんじゃないかと思うくらいで、噛み続けているとさらに素材の味、甘さが引き立つ。そのモチモチ具合は、もちもちパンの代表といえるベーグルを超えるかも。しかも生地のやわらかさもある。
本当に感動の食感と味わいです!
もちろん「りんご」と「チーズ焼」も絶品。「りんご」はしゃきしゃきした食感と生地のもちもちが絶妙なハーモニー。「チーズ焼き」はトースターで軽く焼くと、表面はぱりぱり、中に入った角切りチーズはとろけて、パンは超もちもち。幸せです。ご馳走様でした!

製造業者である旭堂の石田さんによると、このもちもち感の秘密は「目がつまっていて、素材にこだわっているから」とのこと。でも特別な製法というわけではないらしい。
また、添加物等も少なく安心して食べていただける、とのこと。
ところで、なんで「温泉パン」なんだろう……。温泉の水を使ってたりとか? 石田さんによると、
「それは、今から20年くらい前、町の事業で温泉が湧き出たからなのです。温泉パンは温泉のお湯を使用していませんが、湧出記念として“温泉パン”と命名されました。意外に簡単な理由なんですけど……」
いえいえ、お答えありがとうございます。

温泉パンの歴史は長く、昭和30年頃に学校給食用の食パンの余り生地を使って、その当時の職人さんたちがいたずらに作って出来たのが、現在の温泉パンの原型だとか。
歴史が生み出したこのおいしさ、ぜひお試しを。人気急上昇中のため、来週から公式ホームページ以外にも新たにインターネットショップを開くとか。インターネット限定商品も要チェックだ。
(さくら)