ベトナムで人気の遊び、ダーカウって?
羽は現地では20〜30円ほど。こんな光景があちこちで見られる<br>(C)ベトナムスケッチ
ベトナムで大人気の遊び、「ダーカウ」って知っていますか?

ダーカウとは、バドミントンの羽を長くしたような、重りのついた羽を足で蹴りあう単純な遊び。先日ベトナムに旅行にいったとき、公園で子どもたちが輪になって遊んでいたり、おっちゃんたちがペアでプレーしていたり、とにかくスゴイ人気で驚いた。


これって最近のブーム?! と不思議に思って、在ベトナム日本人向けのフリー月刊誌『ベトナムスケッチ』の編集部に聞いてみると、意外にも、以前から人気の遊びなのだそう。なんと、紀元前5世紀の中国で始まった「ティーチェンズ」を起源とするほど歴史ある遊びらしい。

1936年のベルリンオリンピックで中国人選手が披露したことがきっかけで、ヨーロッパでも「コックシャトル」など呼ばれて広がり、
「今では世界大会も行われているんですよ」
というからビックリ。

それにしてもダーカウ、見たところかなり楽しそうなのだ。旅のあいだ、毎日その様子を見ていたら、さすがにやってみたくなって、私も羽を購入。そのまま公園にくりだし、友人たちと見よう見まねでやってみた――が思った以上に難しい。
まず蹴ることすらままならない。現地の少年たちは、後ろを向きながら蹴り返してみたり、足を交差させたりと小技まで披露していたから、もっと簡単かと思っていたのに……。

何かコツってあるんでしょうか? とまたまたベトナムスケッチの編集部に聞いてみると、
「うまくなる為には、まず一人で蹴る練習からはじめるそうです。その際、初心者であれば、足の甲を使って蹴るのがもっとも簡単らしいですよ」
やってみると確かにちょっと蹴りやすい。

「数人でダーカウをする場合は、自分の得意、不得意によって使う足の場所も変わってきます。たとえば、遠くへ飛ばしたいのであれば足の甲を使い、距離は飛ばさなくても正確に相手に飛ばしたい場合は、足の内側(かかとに近い部分)で蹴ります。
また、羽が頭上を越えて自分の後ろに落ちる場合は、足を後ろに出して、足の裏で前方へ蹴り返します」
なるほど、後ろ向きで蹴っていたのはそのためだったのか。

「いずれにしても、これ、といったコツは特に無いそうで、とにかく練習、練習、がうまくなるコツだとベトナム人は語っていました」
うっ、やはり練習あるのみですか。それにしてもあの少年たち、いったいどれだけ練習したんだろう……。

うまくなれば相当楽しそうなダーカウ。羽は、日本でもたまにベトナム雑貨屋さんなどに置いてあるので、気になる人はチェックしてみては? 私もこの夏は、同じく羽を購入した友人と一緒にプレーできるよう、ひとり練習に励むことにします。 
(古屋江美子)