東京・大阪の乗り換え「30分ルール」が福岡と神戸では……
三宮駅の案内
昨年、東京と大阪では地下鉄の改札外乗り換え「30分ルール」があるとお伝えしたが、実は、この地下鉄路線同士の乗り換えで改札を出なければならない「改札外連絡」は、東京と大阪だけではなく、福岡と神戸でも行われている。
福岡と神戸でもタイムリミットは30分かと思ったら、なんと驚く事なかれ、福岡では120分、神戸では90分と、4倍・3倍も長く設定されているのだ。


2時間もあれば、モノによっては映画を見ることもできてしまう。どうして福岡市交通局と神戸市交通局はこれほどまでにも太っ腹なんだろうか。

福岡での改札外乗り換えは、福岡市営地下鉄の七隈線天神南駅と空港線天神駅との乗り換え。天神地下街を通ることになる。
いったん駅を出ての乗り換えとなるが、料金上は二つの駅を同一駅とみなして、乗車駅から目的駅までは通算運賃を適用し、120分の乗り換え時間を設定しているそうだが、この120分について福岡市交通局に聞いてみると、「天神駅から天神南駅までの距離が約550メートルあり、お乗り換えに大変ご不便をおかけいたしますが、繁華街である天神地区を通ることなどからお乗り換えだけでなく、途中でお食事やショッピング等を楽しんでいただきたいと120分と長めに設定したところでございます」とのこと。

神戸の場合は、神戸市営地下鉄の西神・山手線三宮駅と海岸線三宮・花時計前との乗り換え。
改札から改札まで地下街を結構歩くことになるが、こちらも三宮地下街「さんちか」で食事等を楽しめるよう90分と長めに設定されているとか。

どちらの場合も、乗客に対する配慮だけでなく「地下街でお金を落としていってください」という思惑から、長めに設定されているようだ。東京・大阪とその他の地方都市との状況の違いだろうか。

まぁ、そんなことはともかく、利用者に取ってはうれしい限り。2時間もあったら、ゆっくり食事をすることも、じっくり品定めしながらショッピングすることもできる。30分では“乗り換えには十分な時間”でしかないから。


さて、改札外乗り換えの仕方について。
福岡の場合、切符なら緑色の乗り換え改札機を利用(切符が回収されずに出てくる)。カードや定期券ならどの改札機でもOK(もちろん同じカードを利用)。
神戸の場合、改札機は特に分かれておらず、切符・回数券なら「三宮のりかえ券」に黄色の乗り換え精算機で券を交換する必要がある。カードならそのままで普通に出場・入場すればOK。

福岡120分、神戸90分を越えてしまうと無効になってしまうので、いくら長めにあるからといっても油断しないで、くれぐれも少し余裕を持っての乗り換えを心がけてくださいね。

(もがみ)