知られざる「給食の揚げパン」事情!?
揚げパンといえば、これでしょ〜?!
以前、Bitでも「ネットで給食メニューの通販が人気」と紹介されていたけど、たまに給食が恋しくなるときがある。

でも給食って、地域や世代によってずいぶん違うんだろうな。

と思い、さっそく友人に「思い出の給食」アンケート。小学生時代に人気のあったメニューなどを20代〜30代を中心に聞いたのだが、カレーライス、クリームシチュー、わかめごはん、ミートソースなど、人気メニューは世代を問わず、結構似ていた。

そんな中、人気メニューのひとつ、揚げパンについて面白い発見があったので、注目してみることに。

東京出身の私は、揚げパン=きな粉が当たり前と思っていたのだが、そうでもなかったのだ。まず、白い砂糖がついた揚げパン。これはありそう、というのはわかる。
しかし、埼玉出身の30歳の知人によると、揚げパンは“ココア”が定番で、それが当たり前だと思っていたというのだ。

カルチャーショック! 私も30代だが、ココアの揚げパンなんて見たことない! もしかしたら、これは地域による違い?! しかし彼女とは別に、都内在住の現在25歳の知人からも、揚げパン=ココア説が浮上。地域や年代という枠をこえてしまった。それにしてもココアの揚げパンがあったら食べてみたかった。

また、違う意味でショックだったのが、神奈川県在住、30代友人の揚げパン。きな粉も何もついてなかったというのだ。
これはちょっと珍しいかも。きな粉があってまだ良かった〜。

とテンションを取り戻しつつ、今どきの小学校はどうなのか、それが一番気になった。

そんなとき、友人の協力で、都内のある小学校の1カ月の献立表を入手。チェックしてみると、ビスキュイパン(パンの上にクッキーの生地を塗って焼いたもの)やキャロットパンといったハイカラなパンが並んでいるが、揚げパンが見つからない!

まさか、今は揚げパンがでないの? と確認してみたら、たまたまこの月はでなかっただけだという。驚いたのは、今もきな粉はでるけれど、他に“抹茶”の揚げパンもあるということ。
ココアの次は抹茶か! と、ちょっと興奮。

さらに今どきの揚げパン事情を聞いてみようと、社団法人・日本給食サービス協会にも問い合わせてみた。すると揚げパンは、もちろん今でも人気メニューのひとつだが、その味や1カ月にでる回数などをこまかく把握している機関はないとのこと。なぜかというと、各学校の栄養士さんがそれぞれ栄養バランスを考慮して献立を作っているので、味も頻度もバラバラで、つかめないというわけなのだ。

ただ、昭和55年くらいから、政府の古米対策が導入されたこともあり、パン類が給食の主食として出る確率が、ご飯類に比べてかなり少なくなってしまったという。そこから考えると、揚げパンに関しては、特にカロリーが高いこともあり、栄養バランスで、月に一回あるかないかだろう、とのことだった。


とにかく揚げパンが健在、でも、でてくる回数は少なくなりつつある、ということか。

それはそうと、揚げパンの味のバラエティは、まだ他にもあるのかも? みなさんが食べていた揚げパンの味、もし他にもあったら教えてください!
(田辺 香)