
お話を伺ったのは株式会社メニワンさん。あの有名なコンタクトメーカー・株式会社メニコンさんの子会社で、動物用ビジョンケアアイテムを製造してるメーカーさん。犬用のコンタクトの商品名は「コーニアルバンデージわん」というらしい。果たして一体どんな商品なのか?
「こちらは人間用のコンタクトレンズとは異なり、視力矯正が目的ではなく、角膜などの病気を患ってしまった場合に保護する目的の商品です。ペットの眼内に装着するというより、角膜に装着し、菌の進入や、自ら傷つけてしまうことを防ぎます」
お話によると、ペットは眼病になると目が真っ赤になり、さらに目を自分で触ってしまうため、見ている家族にとってはかなり可哀想な状況になるそう。そんなペットの治療中に使うのがこの「コンタクトレンズ」というわけだ。治療中の角膜を保護し、眼病の悪化を防ぐのである。そして他にもペットを守るための商品が次々と開発されているという。
「白内障になった犬を治療する眼内レンズ(人工水晶体)というのもあります。
人間界ではしきりに高齢化社会と叫ばれるが、犬の世界にも高齢化が進んでいるそう。ゆえに白内障になる犬も増えているんだとか。しかし、人間同様の治療を受けられるとはすごい時代になったと思うのは筆者だけだろうか。
ペットは家族の一員とはよく言うが、そんな家族を守るために日々戦っている人々がいる。「犬用治療コンタクトレンズ」というちょっとした話題から見えてきた、知られざる動物医療の世界。なぜだか知らないが、その志に強い感銘を受けてしまった。
(木南広明)