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干からびたミミズはどこを目指していたのか

ここのところ、急激に暑くなって、最近、道路で干からびたミミズをよく見かけるようになった。

昔からよく思うのは、彼らがいったいどこへ向かっていたのかということ。

まだご存命のうちなら、とりあえずつまみあげて、草むらに置いてあげたりしたこともあるが、もしかしたら目的地への途中で、人間によって勝手に「逆戻り」させられ、失意……なんて「余計なお世話」もあったかもしれない。
みすみす死へ向かっていたわけでもないだろうに。蛾などが電燈をめがけてとびこむように、ミミズも光に自然に向かってしまうときがあるのか? イカロスか?

ミミズはいったいどこを、何を目指して、干からびていくのか。どんな習性によるものなのか。財団法人東京都農林水産振興財団に聞いてみると、
「私たちは、農業関係のミミズについて研究していますが、生態などはちょっと……」といって、参考に、ミミズの本『ミミズと土と有機農業』(中村好男/創森社)を紹介してくれた。

これによると、ミミズの移動について、こんな記述がある。
「ミミズが地下から地表面へ、あるいは乾いたところから湿ったところへと移動するのも水分量によるので(以下略)」
つまり、水分を求めて移動するうち、うっかりいきすぎちゃうこともあるってこと? 
でも、同書を読み進めると、続いて、こんな説明もあった。
「寿命はどのくらいか? なぜ道路表面に一斉に出てくるのか? こうした謎に対する明確な回答はありません」

ミミズ、謎ばかり! 肩を落として、今度は財団法人科学教育研究会(アースワーム研究会)の「キャノワーム」に同様の質問をぶつけてみると……、
「この問題は、昔からいろいろな研究者が研究しており、諸説あるんですが、なかでも有力と考えられているのは、『大雨が降った日に、土の中で水が飽和状態になってしまい、表面に出てくる』という説です」
とのこと。
ただし、集団で道路に出てくるものだけでなく、一匹だけでポツンと死んでいるケースも多々あるわけで、
「一概にそうとも断定できる先生はいらっしゃらないようです。ミミズ自身に聞いてみないと、ミミズの気持ちはわかりませんよねえ」
ということだった。

ちなみに、道路で干からびるミミズは、大型ミミズやシマミミズなど、大きいものから小さいものまで種類に関係なくいるし、また、基本的には「季節を問わず」出てくるのだという。
つまり、ミミズの世界では、いつでも誰でも、「ミイラ」になりうる可能性があるようだ。

余談だが、ミミズは古生代にあらわれ、人とミミズとの関連はクレオパトラ女王時代以前にさかのぼるとか、ナイル川の豊穣な大地をもたらしたのもミミズだとかいわれている。
このように長い歴史を持ち、人や大地にとって重要な役割を果たしてきたミミズのことだから、道路でたまたま干からびたヤツらにだって、ホントは何か高い志があったのではないか。いや、あって欲しいと、ミミズの気持ちはわからないが、つい願ってしまうのだった。
(田幸和歌子)

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