全国各地に「おばバカ」増殖中……?
こんな後ろ姿に、思わず貢ぎたくなっちゃう「おばバカ」たち……
親バカならぬ「おばバカ」――姪や甥を溺愛している女性たちのことだが、最近、このフレーズを巷でよく聞くようになった。

甥や姪の写真を携帯でとる&友人などに見せるという人は多いし、ネットで検索しても、「おばバカ」をうたうブログは多数見つかるほど。


かく言う自分も、初めて姪ができたときはけっこうな「おばバカ」だったらしく、姉がこんなふうに振り返って言う。
「普段ガチャガチャしてるのに、赤ちゃんには、ものすごく丁寧に手を洗って、大事そうにそうっと触ったのが面白かった(笑)」
もちろん「おじバカ」だって存在するけど、それにしてもおばバカたちは、どんなにも姪・甥を溺愛しているのか。
「自分では気づいてないけど、姪や甥には猫撫で声で『でちゅよ』とか赤ちゃん言葉になってるらしく、『普段コワイあんたがそんな声出すなんて……』と友人に笑われた」と言うのは、30代編集者の女性。

また、「甥には貢ぎまくり。都合のいい女(笑)」「喜ぶ顔が見たくて、どこに行っても、つい姪や甥が喜びそうなものを探してしまう」(30代会社員)などという女性は多く、「オムツがえも離乳食も、実の母親より私のほうがやってるからね。育ての親状態だもん、可愛くないはずがない」(30代編集者)などと豪語する女性もいた。

加えて、甥や姪は、それまで疎遠だった家族との「パイプ役」にもなってるようで……。
「うるさい親にはあんまり会いたくないけど、姪や甥は可愛いから、あいつらのためだけに実家にときどき帰る」
「親とは話すこともないけど、姪や甥がいると会話になるので助かる」(30代会社員)

もちろん「子どもならではの『無邪気攻撃』で心ないことを言われ、ヘコんだ」という人もいるだろうが、それでもすぐ許させてしまう姪&甥パワー。
自分自身を含め、不思議なことに、自分の子を持ってからも、やはり「姪や甥は特別」ということすらある。
「自分の子どもに何かねだられると、『そういうのいっぱい持ってるでしょ!』とすぐ却下するのに、姪や甥にはどうも甘くなっちゃう。部屋が散らかるとか、甘やかしすぎはどうかとかあんまり考えず、無責任でいられるせいかも」(40代編集者)
「自分の子は『日常』だけど、姪や甥は『非日常』だから、ただただ溺愛しちゃう」(30代主婦)

初めて身近で触れ合う「子ども」という未知の存在、しかもそれが身内であれば、やっぱり可愛いもの。さらに、親よりも無責任でいられる「おじいちゃん・おばあちゃん」的な部分や、加えて、年齢が比較的近いゆえの「友達感・親近感」もあって、「おばバカ」になっていくのだろうか。


でも、親は子に厳しい&コワイのが当たり前。そこらへんのバランスをとって、全面的に溺愛してくれる「おばバカ」も子どもにとっては必要な存在なのかも。
(田幸和歌子)
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