今季「フジサンケイクラシック」でツアー初優勝を挙げた星野陸也。身長186cmの体を生かしたビッグドライブが強みのひとつ。
2018年はドライビングディスタンス295.51ヤードでツアー7位に入った。そんな期待の新星・ツアーきっての飛ばし屋のスイングを、原江里菜、福田真未らを指導する森守洋コーチが解説する。
ツアー屈指の飛ばし屋!パワーを生み出す秘訣は連続写真から分析
「まず、星野選手のスイングで特徴的なのが、上体の旋回からスタートするところです」。テークバックでは腕を上げるのではなく、脊柱を中心としてそこから動き始めている。そのため同じタイミングで顔が右下を向き始め、腕がピンと伸びた美しいバックスイングが特徴のひとつだ。
そこから星野の“飛ばし屋”のパワーを感じるのが、切り返しの瞬間だ。
「大きく弧を描いたバックスイングから、切り返しでは沈み込みが入ります。これはタイガー・ウッズ選手に似ています」。切り返しの瞬間を見てみると、左膝で踏み込んでいるのがわかる。
「そこから、沈んだものがインパクトに向けて伸び上がってくる感じ。でも、床反力(地面からの力)を逃がさないような意識もできていて、左足が地面からはがれていない」。切り返しからダウンスイングにかけて左足の沈み込みが見えるが、インパクト後は沈み込んだ分のパワーを逃がさないよう、左足が他の選手に比べて長時間めくれ上がることなく、フィニッシュに向かっている。
「この部分が、星野選手の飛ばし屋を感じる部分です。飛ばすだけあって、美しいスイングです」。
大きなパワーはトップでの沈み込みと左足の踏ん張りにあり。アマチュアにも参考になるスイングといっていいだろう。
解説・森守洋(もり・もりひろ)/1977年2月27日うまれ、静岡県下田市出身。高校時代にゴルフを始め、1995年に渡米しサンディエゴにて4年間ゴルフを学ぶ。
2002年よりレッスン活動を開始し、現在は「東京ゴルフスタジオ」を主宰し、多くのアマチュアをレッスンする一方で、原江里菜らツアープロのコーチもしている。

「ミスター安定感」注目すべきは“三角形”と“台形”の面積【2018を彩ったイケメンスイング:今平周吾】
トップはゆる~く 切り返しでパワーを生み出すプロ技【2018を彩ったイケメンスイング:市原弘大】
“どフック”ベースボールグリップが曲がらないシンプルな動きをつくる!【2018を彩ったイケメンスイング:時松隆光】
昔からコレは変わらない!キレッキレスイングの秘訣はブレない軸【2018を彩ったイケメンスイング:石川遼】
“新人王”星野陸也は「マスターズ」に間に合うか!? 世界ランクアップを目指して米国へ