トーナメント会場で、選手の印象的な言葉や、プライベートシーンなどを耳にする機会が多い現場記者。そのなかで『あの時、何を考えていたの?』、『今ハマっているものは?』、『プロの悩みって?』…のような選手の素の表情やツアーの裏側が分かる、ちょっと“パンチ”の効いた(?)話をお届け!【全米オープン
アダム・スコット 紳士さがにじみ出ているよう【写真】
今年の「全米オープン」はゲーリー・ウッドランド(米国)の優勝に終わった。
名門のペブルビーチ・ゴルフリンクスは、ゴルファー憧れの地。選手も大会前から楽しんでいる様子が見られた。
カリフォルニア州のモントレー半島南部。一大リゾートのメインコースとしてその地位を確立してきたコースは、今年で開場100年。1919、2019年という数字がコースの至る所に誇らしげに掲げられていた。
はじめて訪れると、海岸沿いに広がるコースの敷地はかなり狭く、クラブハウスやロッジ、ショップなどが点在するが、練習場や、選手のロッカー、選手ダイニングなどはシャトルでの送迎。
選手のロッカーから徒歩で練習場に向かい、そこから1番には約5分のドライブ。10番へは10分程度、米国でよくみかける大型RV車で揺られて行くことになる。
練習日から通算して8日間、練習場の横からシャトルに乗り込む選手を見ていると、選手の性格が見えてきた。そこで、いちばん印象に残った選手をふたり。アダム・スコット(オーストラリア)とタイガー・ウッズ(米国)の話を届けよう。
大会2日目。
朝の練習を終えてコースに出発するスコットがシャトルに乗り込もうとしたとき。ポケットからティペグを1本取り出し、スパイクの底についた芝や泥を取り除き、靴底をキレイにしてから、車に乗り込んだ。おまけが、日本人の筆者を見かけると「おはようございます」と日本語で気持ちよく挨拶と握手をしてくれた。何人も見ていたが、靴底にまで意識が行く選手はスコットだけだった(他にもいたら謝ります…)。
そして最終日のタイガー。上位争いとはほど遠いところでのプレーというのもあり、ピリピリ間は一切なし。
こちらもシャトルに乗り込むとき、1週間同じ場所で案内係をしていた女性スタッフに、「この1週間みんなのために案内してくれてありがとう」とさりげなくささやきかけ、18ホールへと向かった。
これには女性スタッフも感激。「タイガーに話しかけられた!しかも、私がここでずっと仕事をしていたのを覚えていてくれたのが感激!」と、しばらく興奮状態。その後、午後になると、「上司からタイガーを見に行っていいよと言われたの!」と、18番グリーンサイドで戦闘モードのタイガーを観戦。より興奮状態に陥っていた。
シャトルのドライバーの間では、どの選手の感じが良かったかなど話題になったとのこと。
その中でも、タイガーの「礼儀正しさ」が「意外だった」と話すドライバーもいた。最終日は父の日。ふたりの子どもの父として、タイガーはやっぱりいいお父さんなのだろうし、スコットもいい夫なのだろうなと、最終日の優勝争いを見ながら感じた。(文・高桑均)


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