2018年にプロデビュー。開幕直後、いきなり「Tポイントレディス」、「アクサレディス」で最終日最終組に入るなど、フル参戦初年度からツアーを沸かせた19歳の三浦桃香
賞金シードこそ獲得できなかったが、ファイナルQTで6位に入り19年シーズンの前半戦出場権を獲得した。2年目となる新シーズンに向けて何を思うのか。
【写真】涙は似合わない!いつも笑顔の三浦桃香
Q:18年シーズンを振り返っていかがですか?
慣れることができなかったですね。特に時間の使い方です。前半戦からここまでプロアマに出場させてもらえると思っていなくて。前夜祭が夜遅くまであるというのが分かっておらず、なかったときと同じように火曜日も水曜日も18ホール練習ラウンドしていたら疲れが蓄積していってしまいました。
結局、思うように動かなくて、集中力も続かなくなっていました。だけど、練習しなきゃいけないと思って、長い時間やっちゃっていました。夏場にさしかかるころには厳しくて…。すごく悔しかった一年ですね。
Q:点数をつけるとしたら何点くらいですか?
先ほどは結果を見て厳しかったと話しましたが、18年、私が目標にしていたのはファンの皆さんに名前を覚えてもらうことだったんです。ツアーに出る時、ツアーに見に来る時に、「三浦桃香ちゃんどうしてるのかな?」と結果を見てくれればいいな、と思っていました。
自分が思っていた以上に成績が出なかったですが、皆さんからの応援はすごく多くて、ギャラリーとして見に来てくださる方もかなり多かったんです。だから、その点はクリアできたと思っているので、70点くらいですかね。シーズン通して、たくさんの熱い声援をいただきました。
Q:確かに三浦さんのファンの方々はかなり熱い方が多いですね
私を応援して下さる方々ってすごく暖かい。その人達に恩返ししたい。QTもいい成績で来年会えたらいいな、と思っていて頑張れました。
(19年前半戦の出場権を得られて)すごく良かったです。QTの2日後に岡山のプロアマにも来てくださって、ちょっと写真撮ったりとか、お礼をいえて良かったですね。
Q:今シーズン一番思い出に残っている試合を教えてください
そうですね…、一番思い出に残っているのはやっぱりアクサレディス(最終日最終組に入るも、スコアを崩し10位タイ)ですかね。地元の宮崎県開催というのもあります。知っている子が応援に来てくれたり、(私が通っている)練習場のちっちゃい子たち、小学生もみんな応援してくれてすごく力になりました。
Q:では、逆に一番苦しかった時期はいつですか?
キツかった時期…、セカンドからのQTの時期ですね。
苦しかったです。なるべく前向き…に考えようとしていただけで、心はとてもキツかったです。練習場で普通のマットの上から泣きながら練習して…。それが恥ずかしいから室内の練習場に行って、夜なのに泣いているのを見られたくないから、サングラスかけて練習したりしていました。もう、ほんっとに嫌でした。「QT行ってもセカンドで敗退する」ってずっと親に弱音をはいていましたから…。

それが、ファイナルQTで4日間オーバーパーなしでプレーできました。シーズンの途中で自分が「こういうスイングにしよう」と決めて、それを徹底してやった結果だと思っています。そこは今後に向けて自信を持っていいな、と。それはとてもうれしかったですね。
Q:スイングは具体的にはどう変えたのですか?
今までドローボールだったのをストレートボールにしました。ただ、ストレートボールにするだけじゃ足りないと思ったので、もう少しランを減らすようにスピン量を高めるように意識しました。
低スピンだと雨の日は滑るし、落ちた時に跳ねていく。例えばちょっとミスして、引っかけたな、プッシュしたなって時に、ポンポンって跳ねてOBに行くとか。そこまでではなくても、ラフまで転がっていってしまうのを防ぐために、クラブを上から落として腰の回転だけで打つようにしました。結果、スピン量は1000回転くらい上がったと思います。スピン量を増やすけど、飛距離も出す。相反するものですが、今はそれに近い感じになっていると思います。
Q:三浦さんはTP単年登録(※1)ですが、今季はプロテストを受験する気持ちはありますか?
プロテストは秋(※2)になると聞いています。ということは、優勝しているかシードを獲ることができればプロテストを受けなくても正会員になれます(※3)。QTもプロテストも受けたくないので、絶対シードを獲ります!2019年の目標はシードを獲ること。そして一試合でもいいから勝ちたいです。
※1:TP単年登録
サードQTまで進出したLPGA非会員の選手が、1年間のトーナメント参戦権を得られる制度。19年からQTの受験資格が「LPGA会員」となるため、同年で廃止される。
※2:プロテストが秋に
18年2月にプロテストの制度変更がLPGAより発表され、受験資格年齢がこれまでの18歳以上から17歳以上に。これにより最終プロテストの開催時期が7月から秋になると、合わせて変更された。
※3:正会員への道
シーズン優勝者(17年より)、シード選手(18年より)はプロテストを受験しなくても正会員となれることになった。
三浦桃香(みうら・ももか)
1999年2月12日生まれ、宮崎県出身。母・恭子さんの影響で9歳から本格的にクラブを握る。 ジュニア時代から九州中学校選手権など数々の大会で優勝。 高校1年で「マンシングウェアレディース東海クラシック」、「サマンサタバサガールズコレクションレディース・トーナメント」に出場し、ベストアマチュア賞を受賞した。 2017年にはQTで34位に入り 18年シーズン前半戦の出場権を獲得。同年「サイバーエージェントレディス」で7位タイなどの成績を残している。勝みなみ小祝さくら新垣比菜らと同じ“黄金世代”の一人で、ツアーでも屈指の人気を誇る。169cm・52kg。

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