<MNGT第5戦マイナビカップ 最終日◇17日◇瀬田ゴルフコース 北コース(6129ヤード・パー72)>
将来有望な若手女子プロゴルファーに“賞金のかかる試合の場”をより多く提供し、若手選手たちの経験値を増やして、国内ツアーをはじめ、世界で活躍する魅力ある選手の輩出に寄与していきたい、という理念のもと年間11試合の日程で実施される「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー(以下MNGT)」(共催:株式会社マイナビ、GOLF Net TV 株式会社ほか)。
MNGT第5戦「マイナビカップ」出場30名の集合写真
第5戦「マイナビカップ」が瀬田ゴルフコース 北コースにて、9月16日(月)から2日間の日程で開催され、1999年生まれの河野杏奈が同ツアー初勝利を手にした。

初日イーブンパー・7位タイからスタートした河野は、最終日前半にスコアを伸ばし、組替えをおこなったバックナインは最終組でプレー。トータル2アンダー・単独首位で最終18番を迎えるもパー5でボギーを喫し、同組だった上野陽向、先にホールアウトしていた高橋亜可里とトータル1アンダーで並び、3者プレーオフに突入した。
プレーオフ1ホール目に試練。3打目の距離の長いバンカーショットが“ホームラン”で大きくグリーンを越え、4打目に難易度の高いアプローチを残す。だがボギー覚悟で打ったショットをピンそばにつけパーセーブすると、高橋もパー、上野がボギーとなり、高橋との一騎打ちに。2ホール目はともにパーとなったが、3ホール目に持ち前の飛距離を活かし、バーディ奪取。
参加選手たちから拍手で祝福された。
「久しぶりに最終組の緊張感のなかで回らせていただいて…緊張した状態で歩くと普段よりも疲れを感じますね」と試合後は嬉しさよりも安堵のほうが大きかったという河野。
「17番で陽向ちゃんがバーディを獲って1打差になりましたが、“18番は普通にいけばパーは獲れる”という気持ちだった。でも(正規の)18番のパーパットはすごく緊張していましたね。まっすぐ打とうと思ったけど引っかけた。中学3年時に『日本ジュニア』で優勝したとき、ラストは下り1mくらいのダボパットを決めて勝った。
緊張感でいうとそのとき以来かもしれない。今回は同じような距離を外してしまいましたが、いい経験ができたと思います」。
アマチュア時代にツアー出場経験もある有望株だが、プロテスト初受験となった2018年は2次予選で敗退。「いまはプロの資格もアマチュアの資格もない。試合機会が少ないなかで、このツアーは中継もあったりして、さまざまな部分で勉強になりますし、自分の課題を見つける場にもなっています」とMNGTは貴重な試合経験の場。平均飛距離は260ヤードだが「試合になると自信がなくなるんです」と強みをスコアに繋げられないのが悩みだが「きょうは練習通りのプレーができたと思います」と実戦で精度を磨くことでレベルアップを実感している。

中学時代からプロコーチの井上透氏から指導を受けており、尊敬するプロは成田美寿々。「すごく好きで、やさしい。インスタグラムで“プロテストのアドバイスをください”と聞いたら“普通にやれば通るんだから自信を持って!”と言ってくださって嬉しかった(笑)。憧れですね」。
9月24日からはザ・ロイヤルゴルフクラブ (茨城)で開催される『LPGAプロテスト2次予選』に参戦。目標はもちろんプロテスト合格、そしてQTを経て、2020年はレギュラーツアーを舞台で戦うこと。
「強いプロになりたい。そのためにはメンタル面を強くしないといけないですし、まだまだですね」。今後も成功体験を積み重ねて少しずつ自信を深めていきたい。

■MNGT第5戦マイナビカップ 最終成績一覧&出場選手一覧
■MNGT年間日程&これまでの優勝者一覧
■プレーオフ3ホール目 高橋亜可里はバーディパットを決められず【写真】
■プレーオフ1ホール目 パーパットを外して悔しさを見せる上野陽向【写真】
■第5戦マイナビカップ初日談話