<マイナビネクストヒロインゴルフツアー◇第2戦 マイナビカップ 最終日(1日競技)◇21日◇富士桜カントリー倶楽部(6164ヤード・パー72)>
将来ツアーで活躍することを目指す若手女子ゴルファーが経験を積むための場を提供するトーナメントとして、2019年に始まったマイナビ ネクストヒロインゴルフツアー(以下MNGT)。22年は年間12試合を開催する予定で、この日は第2戦マイナビカップが富士桜カントリー倶楽部(山梨県)で行われた。

優勝カップを持って笑顔の和久井麻由【写真】
前半9ホールを終えた時点でトップは2アンダーで福岡靖菜と尾崎小梅のふたり。1打差の1アンダー3位タイグループに鈴木愛佳子、政田夢乃、森はな、和久井麻由の4人。昨年の同大会の優勝スコアが3アンダーだったことを考えれば優勝争いはこの6人に絞られたが、富士桜CCは13番からスコアが動くコース。予断を許さない状況だった。
後半に入って流れをつかんだのは和久井だった。「9番でティショットを左に曲げて、初ボギーを叩いてイメージが悪くなっていたんですが、ハーフターンの休憩で気持ちを落ち着かせました」と和久井。
流れがきたのは14番のバーディから。ディボット跡に入ること2回。それでもガマンを続けていたら、ひと筋違っていたパターのラインが決まりだした。「リズムをつかみ切れていなかったんですが、自分のゴルフに徹していたのが結果に結びついたんだと思います。楽しかったです!」と笑顔で振り返った。
結果、後半は14、15、17、18番でバーディを奪い、前半の1アンダーから4つスコアを伸ばしてトータル5アンダーでフィニッシュ。
2位に2打差をつけての優勝だった。
「私はいつも追いかけるほう。終われるのは苦手なので、自分の順位を見ないでプレーしていました。基本はビビりで、めっちゃネガティブなんです」と和久井はいうが、団子状態の首位争いから連続バーディで抜け出したのは圧巻。初出場でスタート1番ホールから続いていた緊張を、自分のゴルフに徹してほぐしていったメンタルが群を抜いていた。
19年に行われたMNGTの第一回目の試合を除けば、初出場で初優勝は和久井が初めての快挙。
年を重ねるごとに選手層が厚くなっているツアーだけに、簡単なことではない。和久井の将来の活躍が楽しみだ。(文・河合昌浩)

■第2戦「マイナビカップ」は和久井麻由が5アンダーで初優勝
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