Z世代が思う理想の上司は「友達のように接してくれる上司」 一方で「職場内の雰囲気の良さ」は重視せず
Z世代向けの企画・マーケティングを行う「僕と私と」は、全国のZ世代、ミレニアル世代、X世代の男女1,199人を対象に、働き方に関する意識調査を実施し、結果を公表した。

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働き方に関する意識調査

■働くうえで重視するのは「休みの取りやすさ」「給料」「職場の雰囲気」

働くうえで重視している点を聞いたところ、どの世代でも上位に挙がったのは「休み・有給が取りやすい」「職場内の雰囲気が良い」「給料が多い/仕事に見合った報酬」などの回答となった。

Z世代とX世代の比較でもっとも差が出た項目として「職場内の雰囲気が良い」が挙げられ、X世代では38.4%が重視すると答えたのに対し、Z世代はわずか16.3%。
リモートワークが浸透したことや職場だけに居場所を求めない意識などが表れた結果かもしれないと同社は考察している。

その他、Z世代の特徴として「転職に有利」「SDGsや社会課題への取り組みに積極的」「多様な価値観の人々が共存している」といった項目への回答が他の世代と比較しても特に高い傾向に。

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eg働くうえで重視している点

■Z世代は現在の仕事を“ステップアップの場”として捉える傾向にある

次に、今の仕事に関してより自身の考えに近いものを2択から選んでもらったところ、特にZ世代は他の世代と比較しても、「今の仕事は3年以内に転職するつもりだ」や「転職や企業など経験を積む前提で今の仕事を選んだ」と考える傾向が強いことがわかった。

また、Z世代・Y世代の半数以上が「副業など他の仕事をすることにも興味がある」と回答するなど、キャリア志向やリスキリング意識の高まりを受けて大手企業も副業を解禁したこともあり、副業がより具体的な検討対象になっていることがうかがえる。

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現在の仕事への向き合い方

■現在、Z世代の6割程度が毎日出社している

続いて、現在のリモートワークの頻度を聞いたところ、Z世代・Y世代ともに6割程度が「毎日出社をしている」という回答であった一方、X世代の74.9%が毎日出社しているという回答に。

会社からリモートワークが認められていても、世代が上がるほど出社をしている傾向となった。


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リモートワークの頻度

■Z世代の理想のワークスタイルは「毎日リモートワーク派」と「毎日出社派」で二分化している

理想の出社頻度では、世代が上がるほど出社の意向が高まり、X世代においては半数を超える54.2%が「毎日出社」が理想であると回答。

Z世代においては、もっとも多いのは他の世代同様「毎日出社」であるものの、その次に多いのが「毎日リモートワーク」でその差はわずかとなっている。

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理想のワークスタイル

■Z世代の仕事上の悩みは「悩みを相談できる相手がいない」「副業ができない」「残業が多い」など

仕事上での不満や悩みでは、どの世代でもトップは「給与・待遇」という結果に。

またZ世代の不満・悩みでは、「悩みを相談できる相手がいない」「同世代が周りに少ない」「副業ができない」「残業が多い」「飲み会などが多い」が高く、自分の感覚と旧来の感覚が合わないことで悩んでいる様子がうかがえる。

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仕事上の悩み

■Z世代の半数以上が転職もしくは起業を意識している

さらに、転職・起業に対する考え方を聞いたところ、実にZ世代の半数以上が転職もしくは起業を意識していることがわかった。

そのほかの世代ではZ世代ほどではないものの、Y世代も半数以上が転職ないし起業を意識しながら働いている結果となっている。


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転職・起業に対する考え方

■Z世代の理想は仕事内容、ワークライフバランス、ワークスタイルなど含めて“自分らしく”働けること

理想の働き方に関する質問をしたところ、各世代の傾向は「好きなことでお金を稼ぐ」「仕事の内容に興味が持てる」「週休3日制」などが上位に。

世代間で比較すると、Z世代では仕事内容やワークライフバランスに匹敵するくらい「服装や髪型など自由な身だしなみで働く」「場所にとらわれず働ける」「副業・兼業ができる」「フレックスタイム制」といった、“自分らしく働けるか”を重視していることがわかる。

また、「同じ職場で定年まで働く」は、X世代に対してZ・Y世代が極端に低く、終身雇用や転職に関する考え方の差が浮き彫りとなった。

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理想の働き方

■Z世代にとって理想の上司は「友達のように接してくれる」人

最後に理想の上司像について聞いたところ、どの世代とも「気軽に相談しやすい」がトップの回答に。

X世代からは「リーダーシップがある」「決断力がある」といった仕事を引っ張っていく姿も支持を集めたものの、Z世代からはいわゆる強いリーダー像であることはあまり重視されていない。

Z世代のトップ3は「気軽に相談しやすい」「丁寧に教えてくれる」「部下に優しい、面倒見が良い」こと、そして「友達のように接してくれる/接することができる」が他の世代と比較して支持が大きくなっている。

Z世代は上司に対して人としての魅力や気遣いなどがあることや自分と同じ目線に立ってくれることを期待している様子がうかがえる結果となった。


Z世代が思う理想の上司は「友達のように接してくれる上司」 一方で「職場内の雰囲気の良さ」は重視せず
理想の上司像【調査概要】
調査名:Z世代/ミレニアル世代/X世代に聞いた!働き方に関する意識調査
対象条件:全国のZ世代(18~27歳)、ミレニアル世代(28~42歳)、X世代(43~59歳)男女
調査期間:2024年3月14~16日
調査方法:インターネットを利用したアンケート
調査有効回答数:1,199名(Z世代569名、ミレニアル世代427名、X世代203名)

<参考>
僕と私と『Z世代/ミレニアル世代/X世代に聞いた!働き方に関する意識調査