
A新NISA開始1年後の利用状況と満足度調査
■調査結果
新NISAを通じて、361人中323人が投資に対して「興味が高まった」「自信がついた」と回答し、全体の89.5%にポジティブな心理的変化が見られた。同社は、新NISAをきっかけとした投資マインドの向上は個人の資産形成のみならず、社会全体の安定や経済発展にも大きく寄与する可能性を秘めているとしている。

制度の全体的な評価は高いものの、「やや不満」と回答した人も少数おり、新NISAの非課税枠の拡充や利便性向上などが評価された一方で、改善を望む声も一定数みられた。

投資枠の柔軟性向上や税制優遇の強化を求める声が多数挙げられる中、非課税枠のリセット期間短縮や限度額撤廃、外国株の二重課税対策、損益通算の導入など、より有利な制度設計を望む声も多く聞かれる結果に。
また、18歳以下の利用解禁や投資教育の推進を求める意見もあり、投資教育の強化を求める声が多いのも特徴的となっている。
さらに、スマートフォン対応の強化や口座開設の簡素化など、利便性向上を望む声も多数。新NISAのさらなる普及と信頼性向上のため、積極的な広報活動を求める意見も目立つ。
物価高や老後資金への不安から、資産形成への関心が高まり、新NISAの利用者も増加する一方で、投資初心者には制度の複雑さがハードルとなり、より分かりやすく利便性の高い仕組みが求められている結果に。

一方で、「どちらともいえない」や「まだ決めていない」と回答した人も一定数存在しており、一部の利用者には継続に対する慎重な姿勢がうかがえる。同社は、今後は新NISAが投資初心者や幅広い層のニーズにどのように応えていくかが、利用継続のカギとなると考察している。

一方で、資産額に「変化がなかった」と回答した人は全体の30.2%に達しており、制度を活用したものの、短期間での資産変動を実感できなかった層も一定数存在することがわかる。
また「資産が減少した」と回答した人はわずか2.2%にとどまり、NISAを利用した投資がリスクを抑えながら資産形成に寄与していることが示唆される結果に。

また、20%以上の増加を報告した方も全体の約4割に達し、回答した人のうち10.7%は30%以上増加。

次いで「海外株式」「国内株式」と、株式への投資も人気を集めている結果に。

一方で、新NISAの制度をフル活用している人は全体の約3割にとどまる結果となり、成長投資枠の利用が進んでいない実態も浮き彫りとなった。

調査タイトル:新NISA開始1年後の利用状況と満足度調査
調査対象:お金のトレーニングスタジオ「ABCash」卒業生、または、現在受講されている全国の20代~60代の受講生
調査期間:2024年11月30日~2024年12月8日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:361件
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示。
<参考>
株式会社ABCash Technologies調べ『新NISA開始1年後の利用状況と満足度調査』