
ハラスメントに関する調査
■ハラスメント行為の認知
ハラスメント行為の認知は、全体では「セクハラ」67.3%、「パワハラ」67.0%が上位となった。以下「モラハラ」「カスハラ」「マタハラ」「アルハラ」の順に続く。各ハラスメント行為の認知率は多くが前回と同水準となったが、「カスハラ」については前回から12.8ptの大幅上昇。また、上位のハラスメント行為の認知率は男女それぞれ年代が高い層ほど認知が高めだが、「アルハラ」については男女それぞれ30代前後での認知が高めとなっている。

■ハラスメント意識の高まりによる働きやすさの変化
働きやすさの変化は、「働きやすくなった」が9.1%、「やや働きやすくなった」を合わせた「働きやすくなった計」は61.4%で、前回55.8%から5.6pt上昇。
一方、女性はいずれの年代も6割以上が「働きやすくなった」としており、中でも女性30代が70.3%で最も高くなった。

■ハラスメント意識の高まりによる職場でのコミュニケーションの変化
職場でのコミュニケーションの変化は、「変化があった」が12.4%、「やや変化があった」を合わせた「変化があった計」は43.4%となった

■ハラスメント意識の高まりによるコミュニケーションの変化
コミュニケーションの変化は、「減った」コミュニケーションが多く、「増えた」コミュニケーションが多いのは「文章でのコミュニケーション」のみ。「減った」のは職場の人、取引先問わず、会食や飲み会に“参加すること”・“誘うこと”それぞれが30~40%と大きく減少。「メールやチャットなど文章でのコミュニケーション」が増えたのは男女それぞれ若年層で高めになっている。

■ハラスメント意識の高まりによるコミュニケーションの変化の評価
コミュニケーションの変化とその評価の分布では、“増えたことが良い”との評価が上位に来るのは、「業務上の注意を受けること」や「顔が見える状態でのコミュニケーション」な一方で、「文章」や「音声のみ」のコミュニケーションも“増えたことが良い”が上位に入っている。対して、コミュニケーションが「減った」で上位だった“会食”関連では、「職場の人との食事会や飲み会」に“参加”・“誘うこと”と、「取引先など社外の人を会食や接待」に“誘うこと”で、“減ったことが良い”との評価が上位に入った。

■「ハラスメント」に該当すると思う行為(自由回答)
既存のハラスメント行為以外にも、「ハラスメント」に該当すると思う行為では、食事に関する行為(メシハラ・喰いハラ・食べハラなど)が散見された。また、好きなものや流行りのものを勧めるような行為(推しハラ・大谷ハラ)、高齢者に対する行為(じじハラ・シニアハラ)やスマートフォンの使用に関する行為(録音ハラ・写ハラ・スマハラ)なども挙げられている。

【調査概要】
調査地域:日本全国
調査対象:23~65歳 男女 有職者
調査実施期間:2024年3月19日~3月20日
調査手法:インターネットリサーチ
サンプルサイズ:有効回収計 1015
<参考>
日本インフォメーション(株)調べ『ハラスメントに関する調査』