黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(8月9日放送)に生活経済ジャーナリストの和泉昭子が出演。コロナ禍に寄せられるお金の相談について語った。

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黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。8月9日(月)~13日(金)のゲストは生活経済ジャーナリストの和泉昭子。1日目はコロナ禍に寄せられるお金の相談について

黒木)長く続くコロナ禍ではありますけれども、和泉さんのところに届く、お金に関する相談も増えたのではないでしょうか?

和泉)そうですね。これまでは、ある一定の方たちからご連絡をいただいていたのですけれども、コロナに関する助成金などをメディアが発信するようになったこともあって、「助けてください」という悲鳴にも似た相談をいただくようになりました。

黒木)ということは、この1年半ほどの間に、お金に対する相談の内容が変わって来たということですよね。

和泉)変わって来ていますね。

黒木)どのような内容を返していらっしゃるのですか?

和泉)「助成金はこういう場合であれば、こういうのがありますから、貰ってください」というようなことをアドバイスさせていただいています。「私の場合は、勤め先の方で断られてしまって、貰えないのですが、どうしたらいいですか」というような内容のものもあります。その場合は、「とにかく粘り強く交渉してみてください」とお答えしていますが、コロナが始まってから最初の半年くらいは、そういうものが多かったですね。

コロナの影響でお金に困ったら ~生活経済ジャーナリスト・和泉昭子

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黒木)お金の使い方も変わって来ていますか?

和泉)よく「K字型」と言われるのですけれども、余裕のある人は、ますます富裕層に向かってお金が貯まって行き、厳しい方はより厳しくなるということです。英語のKの字のように分かれて行くというようなことが言われています。

黒木)K字型。

黒木)「巣ごもり消費」ということを聞かれると思います。おうちにいるようになったので、普段お食事されるものを少し贅沢して、いいものを食べたり、ゲームをしたり、テレビだけではなく、ネットで楽しい動画を観るというような巣ごもり消費が進んでいます。一方で、富裕層の方は、旅行に行けなく、お金が使えなくて退屈なので、「退屈消費」と言われる、ブランド物の爆買いのようなことをされているようなのです。

黒木)旅行の代わりに、いいものを買う。

和泉)ストレス発散なのでしょうね。

黒木)だから物が売れるというニュースがあるのですね。

和泉)そのように2つに分かれていて、一概には言えなくなっているなと思います。

黒木)その状況をどのようにして打破して行けばよろしいのですか?

和泉)かつてのリーマンショックのときに、年末に炊き出しをやっているのをニュースで観たときに、「ポケットに1700円しかない」というインタビューがあって、これは大変だと思っていたのですけれど、同じ炊き出しのニュースでも、今回の場合は、所持金が200円しかない人もいらして、炊き出しのところに行く交通費すら出ないというくらい追い詰められていらっしゃるのです。

黒木)200円ですか。

和泉)コロナ禍が長く続いているのと、リーマンのときは外国から影響が来たので、大きい企業から下がって来たのですけれども、今回は小さいところにお勤めの人の方が大変なのです。困っている方は、国からいままでにない形の助成が行われているので、何でもいいからお金も借りて、貰えるものは貰って身を守るということが大切だと思います。

コロナの影響でお金に困ったら ~生活経済ジャーナリスト・和泉昭子

和泉昭子

和泉昭子(いずみ・あきこ)/ 生活経済ジャーナリスト

■横浜国立大学卒業後、福武書店(現・ベネッセ・コーポレーション)に勤務。


■退社後、日本短波放送(ラジオNIKKEI)を経てフリーのキャスターに転身。
NHKを中心にニュース・経済番組などを担当。
■1995年にCFPを取得後、マネー・キャリア・コミュニケーションに関する情報発信やコンサルティングを手掛ける「株式会社プラチナ・コンシェルジュ」を設立。
■ファイナンシャルプランナーのパイオニアであり、政府はじめ各官民間機関の委員、理事、大学教授を歴任。新聞・雑誌・テレビ・ラジオ・講演などにも数多く出演。

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