経済アナリストの森永卓郎が10月26日(水)、ニッポン放送『垣花正 あなたとハッピー!』に出演。年金制度改革として検討されている「年金納付期間の延長」についてコメントしました。
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厚生労働省は、次の年金制度の見直しに向け、国民年金の保険料を納める期間を延長することなどについて議論を始めた。政府の狙いについて森永は「政府は、国民年金の目減りを防ぐために、5万円台は確保したいという方針を固めた。私の計算だと、このまま放っておくと、30年後に3万9000円になってしまう。さすがにこの金額で老後は暮らせないだろうということで、5万円台を死守したい考え」と解説。
続けて「今は6万5000円弱くらいなんですけど、5万円台を確保し続けるには、厚生年金か、財政投入で穴埋めをするしかない。ただ、厚生年金の保険料は18.3%で固定されているので、余力なんかない。また、岸田総理が財政を投入するとも思えない」と語った。
そこで出てきたのが、今回の「年金納付期間の延長」。現在は、20歳になった日から60歳になる日まで40年間、国民年金保険料を払うことになっているが、これを、65歳まで延長するという案である。額にするとおよそ100万円程の負担であり、森永は「納付期間の延長をすることで、将来の国民年金の目減りを減らそうという魂胆」と指摘した。
続けて「民間企業の大多数が60歳で定年を迎える。大雑把に言うと、ここで人生が二手に分かれる。
一方で、「フルタイムで働いていて、厚生年金に加入している人は、厚生年金保険料に基礎年金分が入っているので、1銭も払わなくてもいい」と解説した上で「これは、自営業やフリーランス、パートや無職の人の狙い撃ちだ」と懸念を示した。
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