2月27日(月)、辛坊治郎がパーソナリティを務めるニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』に、朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学・李相哲教授が出演。北朝鮮の金正恩総書記が、第2子の「金ジュエ」とされる娘と相次いでメディアに登場する背景について言及。

今後の権力引き継ぎに対するメッセージだと明かした。

相次ぐ“娘”の登場で金正恩氏が示した「権力引き継ぎ」と「自身...の画像はこちら >>

ニュータウン建設の着工式に臨む北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(右)と娘の「ジュエ」さんとみられる少女=2023年2月25日、平壌の西浦地区(朝鮮中央通信=共同)

朝鮮中央通信は2月26日(日)、25日に平壌で開かれた新たな街の建設着工式に金正恩総書記が第2子の「金ジュエ」とされる娘とともに出席した様子を報じた。娘は、昨年11月に大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射現場への現地指導に同行して以降、8日に行われた軍事パレードにも姿を見せるなど存在感を増している。

その理由について李は「金正恩の次の世代が権力を引き継ぐのに、(妹の)金与正が目立ち過ぎる、金与正に幻想を持っている幹部もいる。だから、そんなことはないんだというメッセージが強い。ジュエ(娘)が真ん中に登場するときは、写真などを見ると与正が一番端っこに、独りぼっちで座っていたりする。与正をわざと粗末に扱って、ジュエを大事にするような演出をしているのを見ると、金与正は後継者やこれからの権力に関係ない。権力を引き継ぐのは、あくまで金一族の“次の世代“だということ」と言及した。

ただ、韓国国家情報院が国会へ報告した情報などから、金正恩総書記には息子がいることがわかっている。あえて息子を出さないことについて辛坊が「その男の子を出してくるとなると、次こいつ後継者かという目線に内外ともなりますよね?」と尋ねると、李は「そうです。そうすると金正恩がどうなっているんだとなってしまう」と返答。金正恩本人の健康不安説がささやかれたり、政権内部における権力闘争の引き金になると指摘。

権力闘争から縁遠い10歳の娘を出すことで、権力は次の世代に譲るというメッセージを内外に示しつつも、まだ自身の地位は揺るがないことを示していると明かした。

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