映画パーソナリティ・コトブキツカサがパーソナリティを務めるニッポン放送のインターネットラジオ番組「コトブキツカサのオールナイトニッポンi」(第313回)が更新。近年、ハリウッド映画の上映時間が長くなっている理由について語った。
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この日は映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の話題から。超大作に興奮したと語るコトブキだが、作品を観終えて感じたのが上映時間の長さだという。
「『ミッション:インポッシブル』シリーズに関しては今さら説明する必要もないかもしれませんが、語るべき点は沢山ある。61歳になってもスタントマンを使わずバイクで崖から落ちるシーンを撮影する主演のトム・クルーズに改めて驚かされますし、世界トップレベルの製作費をかけた映像はもちろん見応えがある。ただ、ひとつ確実に言えるのは…上映時間が長いということです。
映画の歴史の中を振り返ってみれば長い作品は昔からありましたが、近年は話題作が軒並み長い印象です。『THE BATMAN-ザ・バットマン-』、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』なども3時間近い作品ですし、あるデータだと2021年にアメリカでの映画興行収入ランキングだとTOP10のうち7本が2時間を超える作品でした」と解説。
その上で、「80年代には割と短めのコンパクトな作品も多かった印象があります。これは(ビデオ全盛の時代なので)VHSテープの標準モードで収録できる時間、つまり2時間以内に映画を収める必要があったからだと聞いたことがあります」と語った。
その上で、ここ数年で超大作が増えている理由については「映画を撮る監督と、映画製作を支えるスタジオ側とのパワーバランスです。一言で言うと長くしたい監督と短くしてほしいスタジオ側の戦いとも言えます。ほとんどの監督は撮影時には沢山シーンを撮っておきます。
さらに、決定的なのがNETFLIXを始めとする「動画配信のサブスクリプションサービス」の台頭だと指摘。
「スタジオ側が『もっと短くしてください』と言ったとして、映画監督に『それなら劇場公開せず配信サービスの方でやるんでいいです』と強気に出られるようになった。これは今の時代の映画界を象徴している傾向の一つです」と語った。