経済アナリストの馬渕磨理子が11月27日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。2024年から始まる新NISA制度について解説した。
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新NISA制度、2024年1月からスタート
一定の投資額までの運用益を非課税にする少額投資非課税制度(NISA)が、2024年1月から新たな制度に生まれ変わる。株式や投資信託を非課税で保有できる期間を無制限とし、年間の投資上限額を360万円に拡大するなど、個人の資産運用をあと押しする形となる。
飯田)いまもよくわからないのですが、どうなるのでしょうか?
馬渕)シンプルに言うと、制度自体が簡単になったので、いま悩んでいる場合は2024年の新NISAはぜひ使ってみてください。NISAはまだ現行の制度がありますが、こちらは「一般NISA」と「つみたてNISA」の2つです。それぞれ金額が違い、「つみたてNISA」は40万円、「一般NISA」は120万円とややこしくなっていたので、この2つをまとめて1つにしたものが2024年にできます。
月々数万円を置いておくだけで、数十年で2000~3000万円の資産形成ができる
馬渕)枠は年間360万円まで増えます。非課税で運用できる枠がこれだけ増えるので、平均年収の方から考えれば十分過ぎるくらいであり、この枠内で行うということです。人生100年時代で老後の資産が足りないなど、いろいろな心配がありますが、ここに少しだけお金を置いておくという考えでいいと思います。投資するというよりは、月々数万円を置いておくだけで、「数十年経てば2000~3000万円の資産が形成できる」という仕組みです。
飯田)なるほど。
馬渕)先日も20代の方にお会いして、NISAに興味を持っていただき、その方も「やりたい」と言っていました。「20歳であれば65歳まで45年あるので、3000万円をつくるのに月々たった7000円くらいでできます」というような話をしました。7%の運用の利回りは高いと思われがちですが、実は世界全体に投資するような最もリスクの低い全世界株式(オール・カントリー)に預けておけば、「気付くと資産形成ができている」という話をしています。
15~20年経てばプラスになることがほとんど
飯田)リスクの部分は、元本割れもあるのですよね?
馬渕)もちろんあるのですが、3年くらいで利益を確定してしまうと起こりがちで、15~20年経つとパフォーマンスはプラスになっていることがほとんどです。
飯田)確かに長期で考えれば20年前よりは成長していますし、これだけデフレだと言われていても日本だって成長していますよね。
馬渕)そうですね。世界にも投資できますから。
- 「少額投資非課税制度」(日本版ISA)の愛称「NISA(ニーサ)」を発表した 日本証券業協会の前哲夫会長(右から2人目)と女優の黒木瞳(右) (左から、吉野直行慶応大教授、住田裕子弁護士) 撮影日:2013年04月30日 写真提供:産経新聞社
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