ジャーナリストの佐々木俊尚が1月17日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。米共和党候補選で圧勝したトランプ前大統領について解説した。

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米アイオワ州デモインで演説するトランプ前大統領(アメリカ・アイオワ州デモイン)=2024年1月15日 AFP=時事 写真提供:時事通信

アメリカ大統領選、共和党候補選でトランプ氏圧勝

共和党の候補者選びがスタートしたアイオワ州の党員集会で、トランプ前大統領が他の候補者に大差をつけて勝利した。トランプ氏は51.0%の得票率だった。

佐々木)トランプ氏は77歳ですが、すごいですよね。一方でバイデン氏は81歳なので、超高齢の大統領選挙です。

飯田)そうなっていますよね。

佐々木)トランプ氏は、いろいろなところで告発されて裁判を起こされています。アメリカのテレビ局の調査を見ると、「仮に有罪判決を受けたらどうするのか」という質問に対し、共和党支持者の約60%が「有罪判決を受けても支持することに変わりない」と答えています。また、2割近くが「有罪判決を受ければ、さらにトランプ氏を支持する可能性が高くなる」と答えているのです。つまり司法から訴追されればされるほど、支持率が高くなるかも知れない。この調査を見ると「狂信的な支持者ばかりではないか」と感じますが、意外にそうでもないのです。

「トランプ氏支持」は白人エスタブリッシュメントに対する批判から

佐々木)もともと、学歴の低い白人層がトランプ前大統領の支持者だと言われていますが、共和党支持者のなかで、女性も53%くらいがトランプ氏を支持しているのです。いわゆるインテリ女性層にも支持が食い込んでいる。そう考えると、前回トランプさんが当選してからバイデンさんの時代を経ても、やはりアメリカでは、白人エスタブリッシュメントに対する批判が根強く残っているのだなと感じます。

根本的な問題を解決しない限り、この状況は変わらないのではないでしょうか。

飯田)根本の部分はトランプ前大統領の個性ではなく、別にあると。

佐々木)「格差社会に対する怒り」のようなことではないかと思うのです。

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