■Q. 「スマホを触らないだけで痩せやすくなる」って本当ですか?
Q. 「友達が、『スマホを触らないだけで痩せやすくなる』と言っていました。スマホをじっと見て過ごすよりも、活動量が増える分痩せるということなのでしょうか? 今ダイエット中なのですが、暇があればすぐにスマホを触ってしまう癖があるので、実際にそのようなことがあるのか知りたいです」
■A. 運動量だけでなく、食事量にも差が。
質問者の方が、もし休日もスマホばかり触っていて、ほとんど運動をしていないのなら、スマホを置いて活動的なことをしたほうが痩せやすくなるのは事実でしょう。そして、それ以上に多くの人が意識していないスマホの弊害が、「食べながらのスマホ」で、食べる量が増えやすくなることです。その点でも、スマホはダイエットの大敵と言えます。
「ながら食べをしても、たいした問題ではないだろう」と思っている方は少なくないかもしれません。しかし、『Journal of Health Psychology』という学術論文雑誌に、「ながら食べが体重増加につながる」という研究結果が報告されています。
研究は、ダイエット中の女性を2グループに分けて行われました。
・歩きながらシリアルバー(栄養補助食品)を食べるグループ
・歩かずに同じシリアルバーを食べるグループ
シリアルバーを食べ終わった後で、両グループにスナックを提供したところ、歩きながら食べたグループのほうが、食べるスナック量が多くなることが分かりました。「ダイエット中だけど、歩いたからいいだろう」という安心感もあったのかもしれませんが、論文では、歩きながら食べたことで「食べた」という意識そのものが低くなっていた可能性が指摘されています。
「食べた」という事実が意識の上で薄く処理されてしまうと、結果的に必要以上の量を食べてしまいがちです。1人でスマホを見ながら食事をしたり、間食をしたりする人は多いですが、食べたものの内容や量を意識できている人は、どれくらいいるでしょうか? 「ながら食べ」には、ダイエット中には避けたい以下のような弊害が挙げられます。
・噛む回数が減り、満腹感を得にくくなる
・ついだらだらと食べ続けてしまう
・食べた量をあまり意識しない分、必要以上の量を食べてしまう
唯一推奨できる「ながら食べ」は、家族や友人との楽しい会話を楽しみながらの食事です。食べる時間への満足感も上がり、心理面でもよい影響を与えるとされています。
ダイエット中はもちろん、健康的な体型を維持したい方は、食事の時間はスマホや仕事から離れ、食べることに集中する習慣を心掛けてみてください。
文:平井 千里(管理栄養士)
メタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。
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