疲れているときは休日にしっかり眠って、心身をリフレッシュさせたいもの。ところが、起きたときに頭がズキズキして、逆に体がだるくなってしまうという人は少なくないようです。
体にいいはずの睡眠を十分とることで、逆に不調につながってしまう……その意外な理由は―。

■Q. 寝だめをすると頭が重く、不調になります。なぜでしょうか?
「ふだん寝不足なので、休日はよく『寝だめ』をします。よく眠った後、なぜか頭が重く、ズキズキと痛んでつらいことがあるのですが、なぜでしょうか? 眠れば体は休まるはずなのに、スッキリしないのが不思議です。どう対処すれば防げますか?」

■A. 眠りすぎによる血管の拡張が原因だと考えられます。基本が大切です
頭の痛みは、脳そのものが痛みを感じているわけではありません。脳自体には痛みを感じる仕組みがなく、頭の血管や筋肉が刺激を受けたときに「頭の痛み」として感じられるのです。

寝すぎで頭痛が起こるのは、眠ることで緊張が緩み、頭の血管が広がることが原因ではないかと考えられています。「血管が広がる」というと体によいことのように感じられますが、収縮していた血管が広がりすぎると、近くにある三叉神経などの感覚神経が刺激されてしまいます。

また、神経伝達物質の放出を介して血管の周囲に炎症が広がることで痛みが起こるという説もあります。風邪をひいたときの頭痛も、同じ仕組みで起こるものがあると考えられています。

一方で、寝不足でも体にストレスがかかり、頭痛が起こりやすくなってしまいます。
特に女性は、女性ホルモンが急激に変動する生理前後や更年期にも頭痛が起こりやすい傾向があります。また、空腹による低血糖も頭痛の原因になるため、過度なダイエットは控えましょう。頭痛予防に効果的とされるマグネシウムやビタミンB2をしっかり摂ることも有効です。

・規則正しい生活を心掛ける
・過度なダイエットは控える
・マグネシウムやビタミンB2をしっかり摂る

意外に思われるかもしれませんが、寝すぎも寝不足も、体にとっては大きな負担です。残念ながら、寝すぎによる頭痛をすぐに解消する治し方はありません。頭痛を避けたい方は、基本に戻って規則正しい生活を心掛けることが第一です。

▼山田 恵子プロフィール東京大学医学部卒業。整形外科専門医、日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医、認定産業医。東京大学医学部医療情報経済学客員研究員、ハーバード大学研究所客員研究員等を経て、現在、東京大学医学部附属病院整形外科。勤務医として診療にあたりながら、女性の健康をサポートする情報を幅広く発信している。
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