※20万人以上の女性の美に関するお悩みや、生き方に関するお悩みにこたえてきた美創家(美容家/カウンセラー)の橘瞳子先生が、読者のご質問にお答えするコーナーです。

美しいものをより美しくみちびき、筋が通っていない生き方に「まちがっている」とハッキリ物申す橘瞳子先生の珠玉の言葉を、心の栄養にしてみませんか? (編集部)

Q

【20代/女性】

私の母親は私が小さい時から私のことをすごくかわいがってくれましたが、同時に、なにかにつけ口を出してくる母親のことが、ちょっとうっとうしくもありました。


小学校受験から始まり、就職に至るまで口を出してきました。

就職したら、同期の**ちゃんのほうが早く出世しそうだからあなたももっと頑張りなさいなどと行ってきます。

正直、母親の存在が息苦しいです。こんな私はどうすればいいのでしょうか。

A

このお母様には、「かわいい子には旅をさせよ」のことわざを思い出して頂きたいですね。世の中の厳しい風に我が子を当てて、甘やかしてはいけないという教えです。旅とは修行のことです。

さて、こういう母娘の話はよく耳にします。お母様にとっては、娘はいつまでも自分の子供なのでしょう。しかし、もう自立して行かなくては、あなた自身の人生が始まりませんね。子離れも親離れもできない方たちが多い時代です。私の知り合いにも、「娘が心配なの」と言って、よく上京する方がいます。
反対に、成人したからやっと私の時間が出来るわ! と喜ぶ友人もいます。私はおふたりとも内心は同じ気持ちでいると感じます。

きっとお母様は我が子の成長は嬉しくても、自分から離れていくのが淋しいのだと思います。お母様と同じ世代の方は、子育てという仕事がなくなり、自分が何をすればいいのかと迷ったり、母親という存在が薄くなりそうでこわかったりするのかもしれません。依存心の強い人はなおさらでしょう。

本当は母親として、子育てという仕事が終わったら、旦那様をサポートしてあげるのが一番理想的だと思います。この何十年を一生懸命家族のために頑張ってくれたのですから、労ってあげてほしいです。お父様も年齢的にも疲れが出る頃。夫婦として、また向き合い支え合う気持ちで、仲良く生きて行こうと気づいてほしいです。

そんなふうに母娘でも、お互いに上手く自分なりの人生に歩いて頂きたいですね。もちろんあなた自身も、何かあると親に頼るような、都合のよい母娘関係にならないように気をつけることです。愛情も様々な表現があります。
与える、支える、見守るなど、その時々の使い方が大切です。

今の家庭の雰囲気に、親子仲良くいつも一緒に何かをしないといけないようなある種の重たさがあるのは、不安な時代だからだと思います。離れていても、決して崩れない親子の強い絆を理解してほしいですね。未完成だから人間。だから一生、学びがあるのです。

このご質問の場合は、あなたから行動を起こし、「私は自分なりに頑張っていますから、見守って下さい」と伝えてみてはいかがですか? 反発したくなる気持ちはわかりますが、お母様は更年期にさしかかり、精神的に不安定になりやすい年代です。口調を柔らかく、優しく語りかけてあげて下さい。

私自身は、親の反対を押し切って家を出たので、泣きごとは言えませんでした。そのお陰で、何かあるたび、自分で考え努力できたことはたくさんあります。困難を乗り越えると、人間的に成長出来ると思います。

人生のなかで物事を変えようとする時は、心を鬼にして行動したり、伝えたりしないといけない場合もあります。どんなにケンカをしても、疎遠になっても親子関係は切れません。
時間がかかると思いますが、少しずつ離れることがポイントです。また、お母様には、興味のあることを探してあげることです。

あなたの人生は、まだまだ始まったばかり! まだ想像できないかもしれませんが、これから先、親子関係は少しずつ逆転していきます。そのたびに悩むことがあるかと思います。お母様に母親としての自尊心を思い出させる会話で、お母様をしっかり自立させていきましょう。

もうすぐ節分。鬼は外、福は内と、豆まきをして邪鬼を払い、東北東を向いて恵方巻を食べて、新しい母娘関係が築けますよう頑張ってください。

【お悩み相談は以下で受け付けています】

読者のみなさまからの人生相談を募集しています。以下のメールアドレスに「橘瞳子先生Q&A係り」と明記のうえ、お送りください。

受付メールアドレス qa-tohko@estyle-inc.jp

橘瞳子(たちばなとうこ)先生 プロフィール

美創家(びそうか)。大手化粧品メーカーを退職後、27歳で美創家として独立。世界の美を求めて活動し、独自の美の理念や技術を確立させる。
大手化粧品会社のビューティーアナリストとして日本全国でサロンを展開。社員教育やブランド育成に関わる。

統計学や易学にも詳しく、法人・個人を問わず多くの人々によりよく生きるためのアドバイスを行なっている。人を美しく元気にさせるメーキャップとカウンセリングが多くの人の支持を得ている。連絡先はANGIE編集部気付。

image photo by Pinterest
編集部おすすめ